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寄稿
       高橋市政が策定した

「狛江市実行プラン」を読んでみました

一木英介

目を通して、気になった部分を書きました。参考にしてください。

●狛江市実行プラン 平成25年7月発行、発行 狛江市、編集 企画財政部 政策室・財政課となっている。

 

●構成は次のとおり。

1.計画の目的・位置付け

2.進捗管理

3.計画の構成

4.全体の事業費

5.施策の内容

6.体系図

7.本編における計画表の見方

本 編

重点プロジェクト@まちづくり推進プロジェクト

重点プロジェクトA安心で安全なまちづくりプロジェクト

重点プロジェクトB子ども・子育て支援プロジェクト

重点プロジェクトCいたわりのあるまちづくりプロジェク

重点プロジェクトDにぎわいのまち「狛江」プロジェクト

個別施策における目標一覧

 

●「1.計画の目的・位置付け」として、

市では,…平成25年3月に「狛江市後期基本計画」を策定し,その中で,…優先的に取り組む施策を「重点プロジェクト」として位置付けました。この実行プランは,…行財政改革推進プロジェクトを除く5つのプロジェクトについて,着実な進展を図るため,推進に必要となる具体的な取組みの年次計画を示すとともに,基本計画に設定された指標における単年度の目標となる取組み等を示しています。

──と書いている。従来の実施計画は期間5年であり、また「重点プロジェクト」などに限定することなく、基本計画に掲げた事業を網羅したものであった。

 

●「2.進捗管理」として、毎年度、計画の見直し(ローリング)をおこなうとしている。3.

 

●「3.計画の構成」〜「7.本編における計画表の見方」は、大したことを書いていないので、省略。

以下、気になった事業についてのみ記す。

 

◇「和泉多摩川緑地都立公園化推進」では、

和泉多摩川緑地について,水道局用地を含めた約10haの土地の都立公園化に向けた構想を平成27年度を目標に策定する。

──として、26年度(平成、以下も)27年度に各300万円を計上している。高橋市長の選挙公約、「4年間で私はやります…水道局用地に防災公園の機能を有する市民運動場を整備します。」は、到底実現できそうもありません。

 

◇「水道道路の安全確保」では、

水道道路整備完了までの間,東京都,調布警察と連携して安全対策に取り組む。

 東京都は,道路整備に向けて,平成27年度までに事業認可を取得する予定としており,これに伴い実施される平成25年度中の航空測量・概略設計,及びその後の住民説明会等について市として協力・支援を行っていく。

──としているが、25年度〜27年度の事業費はゼロであり、これも公約、「4年間で私はやります…水道道路は歩道を広げ、自転車や歩行者の安全を確保します。」の実現は不可能です。

 

◇「都市計画道路の整備」では、調布都市計画3423号線(市道34号線)=慈恵東通りについて、25年度は「物件調査,用地取得等」、26年度は「用地取得等」、27年度に「街路整備」としているが、これは矢野市政時代に計画化されていたものである。

 また、調布都市計画3416号線(七差路)=電研東の小田急線高架下部分の整備を26年度までに完了するとしている。これも矢野市政時代に計画化されていたものである。

 残る調布都市計画3416号線(電力中央研究所前)が、高橋市長になって事業化を決めた路線である。25年度は「測量,設計,事業説明会の実施」、26年度が「物件調査」、27年度に「用地取得」となっており、27年度の事業費は慈恵東通り「街路整備」経費と合わせて約7.6億円を計上している。国・都の補助金が約5.7億円見込まれているが、狛江市とってかなりの財政負担となり、他の施策への影響も危惧される。そもそもこの路線の整備が、市政課題としての優先度が高い事業なのかの検証が必要だろう。

 

◇「給食センター新設等」では、

 公共施設整備計画に基づき,給食センターを新設するとともに,食缶方式で給食を提供するため,各中学校に昇降機を設置する。

 また,中学校給食が中止となっている現状を踏まえ,早期の整備,開設を目指す。

──として、27年度中の「開設」を書いている。矢野市民派市政時代に、市民要望に応えて計画化されたものであり、早期開設を望みたい。

 

◇「市民センター改修」では、27年度に「耐震等改修工事」として約2.7億円を計上している。25年度に実施する「耐震診断」の結果によっては、改築のほうが将来的に有利になる可能性もあり、「改修」に固執していることは認められない。

 

◇「児童館の改築」では、

 公共施設整備計画に基づき,民設民営保育園(旧宮前保育園)の整備に合わせ,複合施設として和泉児童館を改築する。

──として、27年度に約2.5億円の計上しているが、宮前保育園の民設民営化には反対であり、矢野市政時に策定した実施計画(22年度〜26年度)とおり「宮前保育園・和泉児童館の合築整備」をおこなうべきである。

 

◇「安心・安全な道路整備」では、

 誰もが安心・安全に通行できるよう,道路修繕計画に基づき道路の舗装の打換工事を行う。

 また,工事に合わせ必要な箇所にはカラー舗装を施す。

※修繕予定の路線については,地下埋設物や民間企業による整備等の状況により変更する場合がある。

──として具体的路線名を書き、25年度約1.4億円、26年度約2.8億円、27年度3.1億円を計上している。これらの道路整備が、他の施策・事業より優先しておこなう必要があるのか?検証しなくてはならない。

◇「安心・安全な給食の提供」では、

保育園・小学校・中学校給食の安全を確認し,児童・保護者の不安を解消するため,食材を対象とした定期的な放射能検査を実施する。

◇また、「放射線量の公表」では、

 放射能に係る安全の可視化を図るため,市内全域道路・公共施設等の空間放射線量を測定し,公表する。

──としているが、いずれも

 また,平成26年度以降については,平成25年度の検査結果等に基づき,実施等について検討する。

──としており、26年度以降の事業費は計上されていないことは警戒を要する。

 

◇「保育園の民営化」では、

保育サービスの充実と効率化の観点から,公立保育園6園のうち宮前保育園,和泉保育園の2園について民営化を図る。

 また,平成28年度に開設する民営保育園(旧宮前保育園)については,民設であることから,施設整備に対する補助金を交付する。

──となっており、民営化に反対するわたし達は、到底容認できない。

 こんなとこです。