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中央公民館第33回「つどい」(3/7~11)企画

展示とおはなし喫茶を終えて

寄稿                                 

 狛江の放射能を測る会
連絡責任者 西尾真人

 ニュースに掲載していただき、お礼申し上げます。

 展示は期間中、地下ロビーで①狛江市内での42カ所放射能測定と市で実施している学校・保育園等の公開測定結果(測る会も測定。その測定値)、NHKプロジューサーを呼んでの「赤宇木」講演会やミニ学習会の紹介 ②昨年4月の福島いわき市での被災者・支援者との交流と、被災地での現地調査 ③福島第一原発の現状と被災者の現状調査(主に新聞・東電・自治体・調査機関情報)等、私たちの活動と学習、調査結果を発表しました。

来場者合計95名で、昨年と同様に来場者数としては多くありませんでした。しかし、熱心に見られる方が多く、当時報道機関にいて震災直後に現地入りして息をのんだことを忘れられない、実家は浪江町請戸で親せきが流された、実家は南相馬、津波は直前で止まってくれたが
地震で壊れた、弟が大成建設で飯舘村の除染に従事し被ばくを心配している等、切実なお話を聞かせていただきました。また、電気は余っているのになぜ再稼働するのか分からない、見れば見るほど、政府の棄民政策を感じる、怒りを感じるなど、再稼働や避難者・被害者に対する強い関心を示していました。

市内測定をしている会の活動は少しずつ知られるようになってきおり、原発のない社会を目指す勉強会として多少は期待されていると感じました

展示会風景=>

2.おはなし喫茶(3/9 17151930

 39日(金)午後5時~7時半まで、地下ロビーで開店しました。2015年以来、4回目となります。開店したのは、「放射能を測る会」を立ち上げたときにその活動を市民に知って欲しいと思いましたが機会が無く、それなら自分たちでつくろうと考えたためです。

来店者はお話しされる方を含め85名で、昨年より30名ほど増えました。
 
おはなしの内容は○視覚障がい者の現状と市民に期待すること(狛江視覚障害者の会 並木ヒロ子さん) ○朝鮮半島逃避行(岩瀬瑞穂さん) ○公民館と人形劇活動(人形劇団ポッポ 田村泉さん)。それに恒例の○大熊啓さんのLGBTなどマイノリティーへの差別問題のトークに「いのち」の歌、狛江ぞうれっしゃ合唱団による原発事故による避難者の思いを詠「視覚障がいも個性の一つ」とった「風よふるさとよ」 ○ピーストレインさんの朗読with映像「だれのこどももころさせない」です。

新しい方々にお話しをしていただいたことや、喫茶の後の「公民館の可能性」に参加される方も来店されて、新しい方が増えたように思われます。

「視覚障がいも個性の一つ」と語る
並木ヒロ子さん

お隣世田谷区では多様性を認める条例が…と語る大熊啓さん
新しい方々にお話しをしていただいたことや、喫茶の後の「公民館の可能性」に参加される方も来店されて、新しい方が増えたように思われます。
アンケートは15通あり、全て市内在住の方からでした。戦争体験の証言DVDの音声が割れてしまい、折角のピアノ演奏を背景にした朗読が聴き取れず、多くの方から苦情をいただいたのですが、全体としては好評で全員が「来年も続けて欲しい」との希望が出されています。
感想をいくつか紹介します。
○並木ヒロ子さんのお話:知らないことが沢山あり学習になったし、「見えないことも個性の一つ」とした力強い生き方に感動。
○大熊啓さんのお話:LGBTの厳しい(リアルな)現実。(全体を通して)一人ひとりが大切にされる社会を、つながることの大切さ等々たくさんヒントをいただきました。
○岩瀬瑞穂さんのお話:心に深く刻まれました。知らなかった話が聴けてさらに「戦争の悲しさ」を痛感いたしました。決して戦争を起こす国になってはいけない。お互いに平和を祈り合いたいものです。

お母さまの戦争体験の朗読DVDと、ご自分の体験を話される岩佐瑞穂さん

今年は映像と音楽を採り入れた朗読劇で魅了した
ピーストレインさん
○ピーストレインさんの朗読:詩も絵本も○。内容、演技、演奏も大変素敵でした。絵と言葉がマッチしている。パレスチナ音楽が良かった。
○田村泉さんのお話:人形劇を介して人との交流の発展、お母さんたちも自分でやろうと伝わりや広がりに感動。

 おはなし喫茶の開始前はうたごえ広場、後は「公民館の可能性」。どちらの参加者もおはなし喫茶に来店していただき、感謝するとともに色々なつながりのきっかけになることを期待したいと思います。
この「公民館の可能性」は座談会の一人にこまえくぼの方が出演され、職員の多くが出席されていましたが、公民館の職員は参加されなかったようです。つどい企画であり、「公民館の今後」が話し合われる機会なので、出席されれば企画の意義も高まるし、一緒に考えていこうとの機運が高まるように思われました。







公民館と深くつながりながら4団体合同公演を実施してきたと語る田村泉さん

3.つどいについて

前半が天候に恵まれず、出足が悪かったのですが、土・日のホールは最初と終わりを除くと盛況でした。展示も活発で、全体的に高齢者が主体のところが多いようですが、楽しみながら頑張っている姿に私は好感を持っています。こうした発表と交流の機会があるのは大事なことだとあらためて思いました。

お話喫茶の風景