問題だらけ 高橋市長の新年度予算案が可決へ


高橋市長が編成した新年度予算案を審議する予算特別委員会(予特)が、3月11日〜13日の3日間開催されました。予特の構成は下記のとおりです。

委員長

小川 克美

副委員長

宮坂 良子

委 員

谷田部一之

委 員

吉野 芳子

委 員

太田 久美子

委 員

石川 和広

委 員

亀井 和美

委 員

鈴木 えつお

 

本紙前号でも報告しましたように、この新年度予算案は、

■宮前保育園の民営化に向け、「運営法人選定委員会」の設置経費が計上され

ている。市民合意が得られているとは言えず、削除すべきである。

■2園の認可保育園新設への補助は良いとして、1園に株式会社(ベネッセ)を誘致しようとしている。保育の質を確保するため、少なくとも「民営化ガイドライン」を補助条件にすべきである。

■認証保育所の保育料負担軽減が現状のままで、レベルアップがない。

■市民センターの改修工事設計経費を計上しているが、改築は想定していない。今年度、実施した耐震診断では、改修の緊急性は低いことが判明している。改築も含めて市民論議を進めるべきで、拙速な予算計上である。

■道路整備関係で約2億円を計上しているが、挙げられている整備予路線に

ついて、その必要性を点検しなくてはならない。

■災害対策関係で、共産党市議団が要望した、防災無線の戸別受信機設置への補助、家具転倒防止器具設置への助成が予算化されていない。

■谷戸橋地区センターが現在、使用停止になっているが、改修あるいは改築の予算が計上されていない。

■お年寄りの見守り拠点として期待される「シルバー交番」が予算化されていない。

■消費税増税への対応として市民生活支援策が予算化されていない。

■住宅リフォーム助成が予算化されていない。

──など、多くの問題だらけ、とても市民本位の市政とは言えない、高橋市長

の政治姿勢が浮き彫りになった予算と言えます。

 

共産党市議団が予算組み替え動議

 

共産党市議団は、高橋市長編成の反市民的予算案に対して、市民本位の市政の後退を許さない立場で、予算組み替え動議を提出して対抗しました。しかし、13日の予算特別委員会では、自民・明政、公明、民主、生ネの委員が組み替え動議に反対し、予算原案を可決させました。

26日の会期最終日の本会議でも、共産党市議団組み替え動議を提出して奮闘する予定です。議員の皆さんの良識ある判断に期待したいとは思いますが、問題だらけの予算原案を可決される見通しです。

 

 以下、予算特別委員会での共産党議員団による、予算の編成替え(組み替え)

を求める動議の提案文書を資料として掲載しますので、じっくりとお読みくだ

さい。

 

議案第6号 平成26年度狛江市一般会計予算の編成替えを求める動議

 

 平成26年度狛江市一般会計予算について、市長はこれを撤回し、下記要領により速やかに編成替えを行い、再提出をするよう求める。

 

 

1 編成替えを求める理由

 

 賃金水準の低迷と物価高、消費税8%への増税など、市民生活は依然として厳しい状況にあり、市民福祉や不況・経済対策の一層の充実が求められる。

 こうした中、市長が提案した平成26年度一般会計予算は、切実な市民生活支援策実現への真剣な検討が行われず、また、公民館・図書館の充実のために市民センターの改築も含めた検討を求める4千名を超える署名にも応えようとしていない。さらには、保育の質の低下の懸念のある公立保育園の民間委託化を十分な検討もなく進めようとしている。

よって下記の事業等について見直し、市民要望実現への拡充を図るべきである。

 

2 編成替えの基本方針

 

(1)編成替え総額は約5千6百万円の削減とする。歳出削減に伴い特定財源を整理し、歳入不足分は財政調整基金を活用する。

(2)市民センターの改修設計予算や道路維持費、道路新設改良費の一部を削減し、切実な市民の暮らしや子育て、福祉施策を充実させ、中小企業の仕事おこしにつながる事業を充実発展させる。また、中央図書館・公民館充実のために市民センターの改築等も含めた検討を進めるとともに、公立保育園の民間委託化に慎重な対応を求める。

 

3 編成替えの内容

 

<民生費関係>

(1)非婚のひとり親家庭の支援のため保育料を軽減する。(歳入△200千円 新規)

(2)非課税世帯について(生活保護受給者除く)「訪問介護サービス」など介護保険利用料の軽減制度を創設する。(6,000千円 新規)

(3)住宅リフォーム助成事業を実施する。(5,000千円 新規)

(4)公立保育園民営化関係費を削除する。(△287千円)

(5)生活保護世帯へのエアコン設置を助成する。(4,000千円 新規)

 

<土木費関係>

(1)道路維持費、新設改良費の中の整備路線の中で、都の水道管耐震化対象路線と重なっている

4路線については削除する。(△68,200千円)

 

<消防費関係>

(1)防災行政無線が聞こえにくい世帯に対し、防災ラジオの購入費用の助成を実施する。(5,000千円 新規)

(2)家具転倒防止器具設置助成事業を実施する。(13,000千円 新規)

 

<教育費関係>

(1)小学校給食調理民間委託化検証委員会を設置する。(24千円)

(2)市民センター耐震等改修工事設計委託費を緊急補修部分のみにし、中央図書館・公民館充実のための市民参加の検討委員会を設置する。(△20,673千円)