敗北の総括・運動再構築 今までに出ている意見

今までの世話人会などで出された意見・提言などの中から、わたし(絹山事務局長)が拾えた部分を掲載します。ぜひ参考にご覧ください。

◎選挙結果の評価について

◇この16年間、矢野市長を先頭に、市民のみなさんと力を合わせすすめてきた市政改革―清潔公正で市民に開かれた市政、市民生活優先の市政への転換―これら市民派市政の継続発展の土台を築くことができなかったことは痛恨の極みです。なによりも、この市民派市政をご支持いただき、田辺良彦市長候補と絹山達也市議候補に期待を寄せていただいた市民のみなさん、そして全国から心を寄せていただいた皆さんの期待に応えることができず、申し訳ございませんでした。
田辺良彦候補に寄せられた13,555票という得票は、前回市長選挙での矢野ゆたか市長の得票を上回るものであり、市民派市政継続への熱い市民の期待の現れであると思います。私たち「豊かな狛江をつくる市民の会」は、この思いをしっかりと受け止め、田辺良彦候補が公約としてかかげた「新・6つのビジョン」の実現にむけ、市民とともに引き続き全力でがんばります。(6月24日付け豊かな狛江をつくる市民の会声明)

◇短期決戦だったのにもかかわらず、矢野前回票を確保したことは重い意味を持っていると思います。特に、子育て世代は、3期目・4期目よりよかったかと思う。「都政新報」以外は、「矢野のように広い層の支持を得ることができなかった」みたいに報道しているが、これは事実と違う。矢野さんでない候補者が矢野さんなみの票・率を得たということについては、その限りでは狛江市政史上、画期的です。(T氏の文書より)

◇市長選・市議補選ともに惜敗。前回矢野票をまとめた。個人的人気があると言われた矢野支持票を新人で獲得し、市民派をまとめきっている。勝つためには投票率を上げて無党派層の獲得をするか、相手候補の組織戦に切り込みをかけるかしかない。(N氏の文書より)

◇市民派市政の継承・前進が果たせず、痛恨の極み
 マスコミでは「東京唯一の共産党員市長」とか、『読売』に至っては「共産市政」などと話題としましたが、この16年間の矢野市政はまさに“市民派市政”そのものだったと思います。市民と力を合わせ進めてきた市政改革、清潔公正で市民に開かれた市政、市民生活優先の市政への転換といった、当たり前のことを進めてきたのです。市政改革は道半ばと云えますが、市民本位の市政の流れは確実に進んできました。16年前の選挙では「市役所に赤旗が立つ」(日の丸が立ってる!)など、市長選のたびにうす汚いアカ攻撃が繰り返されました。8年前には、なんと社会党だった都議を統一候補として擁立してきましたが、136票差で勝ち抜きました。政治が崩壊し、閉塞感が深まる世の中で、狛江の市民派市政は新しい時代を切り開くひとつの試みだったし、ひとすじの希望の光だったと思っています。だから、この敗北は痛恨の極みです。(絹山が、市外から応援してくれた仲間達に送った文章より)

◎候補者擁立のとりくみについて

◇少し長い目でみると、候補者選定の過程がどうだったのだろうか、考えてみる必要があると思います。(T氏の文書より)

◇候補者選定  矢野市長勇退の中では最適な候補者。より以前に無党派市民層から選ぶことが必要。(N氏の文書より)

◇自民・公明・民主(そしてどういうわけか生活者ネットも推薦)は、都段階で「共産市政打倒」を確認し、都庁の天下り役人をぶつけてきました。対するこちらは、4年前の市長選直後から後継市民派候補探しに奔走しました。もちろん「共産党員」などは頭にありません。いろいろな曲折を経て、「民間人」の擁立に失敗。支援団体『豊かな狛江をつくる市民の会』は、共産党議員団からの立候補を要請し、議員補欠選挙も一体として闘い、勝利をめざすことを決定しました。これが5月7日。事務局長であるわたしが立候補せざるを得ない状況がつくられました。初めて候補者として選挙戦に臨み、今、実感していることは、政治家の言葉の重みということです。「市長選に比べれば、市議選は見栄えの選挙だったよ」との慰めなのか励ましなのかわからない意見も聞きますが、1万人を超える市民が、ある人は杖をついて投票所に行き、「絹山達也」と書いてくれました。わたしが選挙で訴えた言葉に応えてくれたということだと思います。落選して議員にはなれませんでしたが、選挙戦で語った自分の言葉は残ります。市民の皆さんの記憶に、そして自分の頭の中にも消えることなく残ります。言ったことをこれから背負って生きていくんだな、と思っています。公約破りに痛みも感じない国政のありよう、選挙に勝てば市民からの白紙委
任だと言い張る大阪市長。政治から言葉が失われ、扇動が大手を振るってきています。言葉の重みに責任をもつ政治を取り戻さなくてはなりません。狛江では、それは次の選挙で必ずや市民派市政を復活させるということです。(絹山が、市外から応援してくれた仲間達に送った文章より)

◎選挙戦に向けた《豊かな会》の運動について

◇選挙後の感想を聞いていると、仰天するような楽観論がゴロゴロしています。「楽勝だと思っていた」という感じ。相手がひどいからそう思ったのでしょうし、「がんばれば勝てる」と思ってもらうことが当初は大事だったので、やむを得ない面があるのかもしれませんが、これは、最後の市民的な底力を発揮するという点で、結構、重大だったのでは。どうでしょう。(T氏の文書より)

◇敗因
 @立候補が遅れた(5/17告示1月前立候補)。
小集会・あいさつ回りが貧弱で、要求運動にならなかった。

A無党派層を開拓する政策・宣伝の不足。
たとえば普通の支持者が取り組める運動を組織する(リーフを配るよりは効果的で、ビラに登場するよりは容易な活動)

第二期市民派市政を表現するキャッチフレーズ。矢野市民派市政を引き継ぐ範囲ではなく、そこからどのような発展した市政を打ち出すのか、そこが弱かったのではないか。

大飯原発や消費税増税問題を狛江市政に絡めた政策・宣伝(政治不信の人々への関心を引き寄せるために。支持政党の違いを超え、野田政権への抗議の意思を田辺へ。国政を問題にすべきでないとの市民の意見もあるが、一自治体の政策限界も含めて訴えることは大事ではないかと思う。たとえば消費税が上がれば、狛江の商店・中小企業の廃業の加速を停めることはできないだろう) 

 B相手陣営への切り込み
 対決点の明確化の遅れ(法定2号。さらに詳細さが必要だったように思われる)政策論争の不足 財政問題に対する切り込み不足(借金・生活保護問題)(N氏の文書より。ただし、一部省略あり。)

◎選挙戦の進め方について

◇この選挙、勝つとしたら、要求を掲げた姿勢。負けるとしたら相手のデマ攻撃の浸食だと思っていました。その両方でそれぞれ課題があるかも。要求では(中略)、まさにこれ(政策)一本で推した感じ。(中略)記者が「なんてまっとうな候補者なんだ」と言ってましたが、これは良かった。ただ、運動化できていないし、小集会やあいさつ回りがきわめて貧弱だったために、候補者が背負っているもの(要求・市民の思い)に厚みがない感じ。これは候補者のキャラクターとか選挙方針によるものというよりも、短期決戦だという制約が原因だと思う。 運動が、要求運動というよりも、紙面上や車上で選挙戦での支持を公然と表明する「運動」にならざるをえず、ハードルが高すぎた。もう少し早くからいろいろ要求運動ができればよかった。短期という条件のなかでも、リーフを知人に渡すというよりもハードルが高く、ビラに登場するよりももう少しハードル低くみんなができるとりくみがあれば良かった。(T氏の文書より)

◇選挙戦突入後、何が足りなかったか? 無党派層への働きかけと政策論争の不足。
市議補選になぜ差が付いたのか?(若さ/経歴(学歴とトキ))。巧妙な公報に対する市議選固有の対決点の明確化不足。お年寄りへの具体的政策不足。
選対本部の機能 情勢討議不足、統一した方針になっていない。各個人の自由性にゆだねられた面が強い。
宣伝カーその他、経験交流の日常的な不足。選挙技術の向上。(N氏の文書より。ただし、一部省略あり。)

◎運動の再構築に向けて

◇この16年間、「予算通せ運動」はあったが、総体的に見ると、選挙が終われば「お休み」状態となり「矢野まかせ」だった。これからは「政権奪還をめざす反政府勢力」であり、運動の再構築は不可欠である。
 △何よりも各構成団体・会員が、本来担っている運動を強め、市民への影響力、市民からの信頼を広げていくこと。
 △そのうえで豊かな会は、様々な市民運動・市民活動との連携(共催の勉強会とか)を追求し、その活性化に協力していく。
 △必要な場合は、豊かな会が軸になって新たな市民運動体を立ち上げ、“市民力”を強めていく。例えば、「孤独死を考える市民ネットワーク」、「原発ゼロ狛江市民連合」、「生活保護を考える会」、「まちづくり条例改善研究会」などなど。(7月3日の拡大世話人会に、絹山が提出した文書より)

◎皆さんのご意見を寄せてください。

  選挙戦敗北の総括、運動再構築について皆さんのご意見をお寄せください。これまで、《豊かな会》の世話人会等で出されている意見や提言を次頁以降に掲載しましたので、参考にご覧いただき、あなたご自身の貴重なご意見・ご提言をドシドシお寄せください。10月13日の定期総会に提案する議案作りに活かしてまいります。8月末日までにお願いいたします。

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