○高橋市長が「市後期基本計画(素案)」を策定

狛江市新年度予算案のここが問題だ!
高橋市長が「市後期基本計画(素案)」を策定
市職員だけで検討 市民参加が大きく後退
市は、このほど市政全般のマスタープランとなる「狛江市後期基本計画(平成25年度〜平成31年度)」の素案を取りまとめ、現在市民の意見を反映させるための「パブリックコメント(意見募集)」を実施しました。

矢野市政のもと市民参加で策定した前期基本計画
今の市基本計画は、3年前の3月、22年度から26年度までの5年間の前期基本計画として策定されました。この計画は、市議会の議決を経た第3次基本構想に掲げた将来像「私たちがつくる水と緑のまち」を実現するため、目標達成に向けた施策を体系的に明らかにしたものです。狛江市のまちづくりや行財政運営を合理的かつ計画的に執行するための指針として、事業の実施にあたっては、この前期基本計画にしたがって進められています。
 この策定作業には、総合基本計画審議会(学識経験者8名、市民4名、職員1名)のもと、分野ごとに基本計画策定市民分科会を設置し、8か月間、学識経験者6名、市民35名が参加しました。

市職員だけで作成した後期基本計画素案
 しかし、今回は様相がまったく違います。後期基本計画素案づくりは高橋市長の指示によって市職員だけで行なわれ、市民参加はゼロでの「素案」作成でした。
その後も、わずか2回の「市民説明会」と「パブリックコメント(意見募集)」を実施するだけで、「市のマスタープラン」と行政側も言うように、最も重要な計画を策定しようというのです。
 現行の前期基本計画の計画期間がまだ2年も残っているのですから、市民参加で策定する時間は充分あります。高橋市長が、早く矢野市民派市政色を消したいという思いから、市政の根幹とされてきた「市民の参加と協働」をないがしろにしているのでしょうが、そこには石原前都知事、橋下大阪市長などにみられる「悪しきリーダーシップ」を踏襲する意識が垣間見えています。不充分な市民参加で拙速に進めることは、将来に禍根を残しかねません。

 
目標値はあいまいに
 基本計画は、本来誰が市長になっても進めるべき市政の基本方向を示すものです。しかし、高橋市長は自らの公約「6つの重点プロジェクト」を、市民参加で決めた項目の上に置いたため、行政の継続性が投げ捨てられ、施策の体系もわかりにくくなっています。
 さらに、これまでは事業ごとに目標値が示され、数字で表すことが困難な項目でも市民意識調査の数値を使い設定していました。当時の野党は目標値があいまいと批判していましたが、今回の素案では重点プロジェクト以外、目標値は明確にされていません。また、個別施策の多くは矢印で「めざす方向性」を示す(上向きか下向きか)だけで、7年後の到達点がそれこそ「あいまい」にされています。基本計画は市のすべての計画の最上位に位置づけられるものだけに、計画行政を大きく後退させるものです。
 これで行政の責任が果たせるのでしょうか。

狛江市新年度予算案のここが問題だ!            
公約違反、 土木偏重への動き、市民参加の後退
 

高橋市長最初の新年度予算案が市議会に提案されました。予算特別委員会の審議を経て、3月26日の本会議で採決の予定です。一般会計総額は約257億円で、前年度比11億5千万円の増ですが、高橋市長の反市民的な政治姿勢が浮き彫りになっていることは見逃せません。

●問題点1
 公約違反がいっぱい


 国は、一定水準の行政サービスを全国的に保障するため、地方交付税を財政力の弱い自治体に交付します。しかし国は近年交付税を減らし、代わりに臨時財政対策債として自治体が不足分を立て替えるよう求めています。市町村による借金の形をとりますが、後年度国が全額補てんするもので、市民サービス向上にとって大切な財源です。ところが高橋市長は単純な「借金」と勘違いし、この「30%カット」を市長選で約束しました。しかし市議会でも批判が出て、今回発行可能額全額を計上しており、高橋市長の主張は早くも破たんを見せています。
 また選挙公報に「4年間で私はやります 即断、即決、即行動」と掲げ、「水道局用地に…市民運動場を整備します」「水道道路は歩道を広げ、…安全を確保します」と公約しましたが、水道局用地に関連する予算の計上はまったくありません。水道道路は東京都が狛江市施工の都市計画道路3・4・16号線整備と連携して東京都が実施する路線ですが、電力中央研究所前通りの事業認可に必要な調査費として1700万円を計上しただけです。
 同じ計画道路のうち危険な松葉通りから2の橋、あるいは水道道路の事業化にとって効果的な岩戸南地域よりも、なぜ電研前の通りを優先させるのか、市民や議会への説明が必要ですが、いずれにせよ、このままでは4年間での実現を宣言した水道局用地の広場化や水道道路の整備は空文句に終わりそうです。
 「北部地域に…児童館を建設」するとも公約しましたが、これも関連予算の計上はなく、実現を求める議会質問には消極的な答弁が続いています。
 高橋市長の市民公約に対する無責任ぶりがはっきりした新年度予算案です。

●問題点2
 土木偏重予算への後戻りか


 土木費では、道路維持費が1億円強と前年度の約5倍に増えました。いずれも生活道路の整備ですが、12路線中4分の3が設計費だけであり、これによって後年度の工事費が膨らむため、今後の財政負担の増大やむだ遣いに対する監視の必要があります。
 矢野市政前の石井市政95年度予算では東京で1番、全国でも8番目に土木費の比率が高くなっていました。これが利権や腐敗を生み、石井市長の収賄による懲役2年の実刑判決につながりましたが、高橋市長はこの教訓を学ぶべきです。

●問題点3
 市民参加の後退


 高橋市長が昨年市役所内部だけで「公共施設整備計画」を策定し、3中の旧4小跡地への移転中止を決めたため、3中跡地に計画していた新図書館建設が宙に浮いてしまいました。市民議論もないまま強い市民要望である新図書館建設計画を破棄することは、手続き的にも許されません。
 また、着工間近だった市民活動支援センターに関して、新年度では何の予算措置もありませんでした。代わりに「空き店舗等の活用を検討」と言っていますが、市民活動の拠点づくりを単なるスペースの提供と考えるところに、市民参加や協働に対する無理解さが表れています。
 市民参加で策定した狛江市基本計画や公共施設再編方針も職員だけで見直しており、市長の思い通りの市政運営を強行しようとしています。都幹部職員だっただけに、石原前都知事の強引な手法を狛江に持ち込もうとしているようです。

市議会での審議ウオッチを

 予算には、防災センターの建設、公立保育園の耐震改修、認可保育園の2園増設、給食センター新設など、矢野市政時代の実施計画に基づいた事業や、田辺市長候補が掲げた認証保育園の父母負担の軽減などが盛り込まれています。
 しかし、予算編成全体をみると、公約の投げ捨てとともに、市民参加や土木費、財政運営などで、古い体質の石井市政時代に後戻りする危険をはらんでおり、矢野市政の16年間を「空白」と決めつけた高橋市長の政治姿勢が反映した予算案です。
 みなさん、市議会での審議を傍聴し、市民要求を実現させ、公約違反を許さない運動を広げていきましょう。