資料 2
狛江市気候非常事態宣言(案)
2016年、日本を含む175の国と地域は、気候変動の脅威と、それに対処する緊急の必要性を認識し、温暖化に対して「産業革命前からの気温上昇を2℃より十分低く保つとともに、1.5℃に抑える努力を追求する」ことを目標にした「パリ協定」に署名しました。
2017年、すでに世界の気温上昇は1℃に達し、世界各地で熱波、山火事、洪水、海面上昇、干ばつなど極端な気候変動が激増しています。わが国でも、猛暑、台風、集中豪雨、洪水などの気象災害が頻発し、わが狛江市でも、2019年10月、台風19号の豪雨により、床上浸水の被害が起こるまでになりました。
スペインの首都マドリードで開かれている国連気候変動枠組み条約第25回締結国会議(COP25)で、トンガのトゥイオネトア首相は、海岸浸食などの被害を受けている同国の現状に触れ、「われわれがいつも“ふるさと”と呼ぶ地球」と述べたと報じられています。まさに、今、「“ふるさと”と呼ぶ地球」が生き残れるかどうかの気候危機に直面しているのです。
それにもかかわらず、温室効果ガス排出量は増加の一途をたどり、2018年の二酸化炭素(CO2)排出量は過去最高の約331億トンに達したと国際エネルギー機関(IEA)が報告しています。まさに、脱炭素化の社会実現が急務になっています。
このような状況の中で、オーストラリア南東部の自治体デアビン市が2016年12月に初めて気候非常事態宣言をしてから、世界の各地でこの宣言が行われ、その数はすでに世界で1244自治体、3国家(2019年12月10日現在)に達しています。
よって、狛江市と狛江市議会が、この動きに呼応し、下記の事項を誠実に実施し、地球温暖化の防止に資するために、「狛江市気候非常事態」を宣言する。
1、「気候危機」が迫っている実態を市民に周知する。
2、2050年までに温室効果ガスのゼロエミッションを達成するためあらゆる努力を行う。
3、狛江市らしい自然エネルギー都市を目指す。
4、他市などと協力して、国に脱炭素社会の早急な実現を要求する。
|