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特別寄稿 |
プラスチックごみを減らそう! |
周東 三和子 |
新婦人狛江支部では、昨年のくらしフェスタで、プラスチックごみの減量について調べて展示しました。
私たちの身の回りには、レジ袋・ペットボトル・包装プラスチック・ストローなどプラスチック製品が使われています。「プラスチック」ということばは、簡単に加工や成型ができるという意味でした。発明されたときには、「魔法の素材」とニックネームがつけられました。手軽であつかいやすい性質があるため、日常生活で多く使われてきました。
プラスチックが使われているもの
目覚まし時計、洋服(合成繊維)、歯みがきのチューブ、歯ブラシ、コップ、ペンケース、消しゴム、したじき、ボール、三角コーン、自動車、タイヤ、テレビ、スマホ、タブレット、バスタブ、ボディソープ、シャンプー、飛行機、宇宙船、ペットボトル、レジ袋、台所スポンジ、アクリルたわし、紙おむつ、紙おしぼり、ストロー、ラップフィルム、ホース、カップ麺の容器・・・・見回せばプラスチック製品ばかりですね。
プラスチックごみとは
プラスチック製品は石油と化学物質を混ぜて作られます。自然の中で分解されずに残るという特徴があります。大量のプラスチックごみ(プラごみ)が海に流出し、魚や海鳥、クジラなどがエサとまちがえて飲み込み、死に至る深刻な事態がおきています。
マイクロプラスチックとは、プラごみが海洋に漂い紫外線や波によりボロボロに劣化し、5ミリメートル以下の小さいかけらになったプラスチックのこといいます。化粧品や洗顔料・ボディソープ・ハミガキなどに使われるスクラブ剤には、小さなビーズ状のプラスチック(マイクロビーズ)原料がはいっています。また、フリースなどのプラスチックを原料とする衣類を洗濯すると繊維が流れ出します。これらは、下水処理を擦りぬけ海にながれつくこともあります。
プラスチックごみはなぜいけないのか?
◆プラスチック製品の約半分が使い捨て!
(レジ袋、ペットボトル、容器、発泡スチロールなど)
◆国内での再利用はたった6.9%(62万トン)
◆世界全体で毎年950万トンのプラスチックごみが海洋に流出している。
このままでは2050年には海のプラごみの量が、魚の量を超えると予想されている。
◆海に流出したプラごみは、魚や海鳥、海洋生物がえさと間違えて飲み込み、死にいたる事態が発生している。
◆海洋に漂い、劣化し、5mm以下の小さなかけらとなったプラスチック(マイクロ・プラスチック)は魚貝類や海産物、そして人体からも検出されている。
◆プラスチックには、さまざまな化学物質が添加されている。そして、海洋中の有害化学物質を吸着するなど、魚介類を食べる人間のからだに影響を与える懸念がある。
◆リサイクルにはコストがかかり、単純焼却か埋め立てする自治体もある。
◆焼却はCO2排出と地球温暖化にも影響する。
◆東京の埋め立て地は、あと50年持たない。
プラスチックごみ問題を解決するには
すでに海に流れ出てしまったプラスチックごみを回収する事も大事ですが、根本的な解決のためには、これ以上プラスチック汚染を発生させない取り組みが不可欠です.
①地球は資源やエネルギーの「供給源」であり「吸収源」
「再生可能な資源」:木材、魚、淡水、太陽光、風力
「再生不可能な資源」:石油・石炭・天然ガスなどの化石燃料、鉱物資源
地球に吸収してもらう廃棄物も地球が吸収して無害化できるペースを超えなければ問題ない。しかし、それを超えてCO2が排出されているので温暖化が生じる。人工物で地球が吸収できないものもある。===>プラスチックもそのひとつ
②環境・社会問題とのつながりを考える
プラスチックでは原料としての「資源問題」、ごみとしての「汚染問題」、プラスチックごみを燃やしたときに排出されるCO2は「温暖化問題」、燃焼設備によっては「大気汚染問題」、「健康問題」にもつながる。
③プラスチックごみを減らすには?
政府が出来ること 使用禁止や規制をかける事、再生原料の利用率の設定な
ど
事業者 減量化やリサイクルを進め、その手法や代替素材の技術開発をすすめること
◆今使っている使い捨てプラスチック製品を使い続けるとしたら
リデュ−ス(減量化):レジ袋や包装用プラスチックの薄肉化、ペットボトルの軽量化
リユース(再利用):使い終わったペットボトルにお茶などを入れて使う、もらったプラスチック製スプーンを洗って持ち歩くなど
リサイクル(回収し、再資源化する):ペットボトルを回収して原料にする.
◆使い捨て製品を使わないとしたら
リプレース:代わりのものを使う.紙製や木製のストロー、紙製のバック、飲料容器、軽量ガラスびんなど
マイバック、マイ水筒、ステンレス製のマイストローなど
リフューズ:断る レジ袋やストローなど
日本の人口1人当りのプラスチック容器・包装の廃棄量はアメリカに次いで世界第2位です。プラスチックごみの根本的な解決のためには、これ以上プラスチック汚染を発生させない取り組みが不可欠です。プラスチックごみを減らすために、政府・自治体がやるべきことは使用禁止や規制をかける事、再生原料の利用率の設定などがあります。事業者が出来ることは減量化やリサイクルを進め、その手法や代替素材の技術開発をすすめることです。
では、プラスチックごみ削減のために私たち一人一人ができることはどんなことでしょう。
次の表でチェックしてみましょう。
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