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事務局長のジジ日誌(2012年8月末〜9月)

事務局長 絹山達也

 原稿不足解消のための「自衛策」というわけではありませんが、勝手ながらわたしの文章の連載を再開させてもらいます。豊かな会に関係することが中心ですが、たまには()外れることもあると思います。大目に見てください。

◎8月24()午後3時、市役所ロビー平和フェスタの展示物撤去作業。若い市の職員、こまえ工房・こもれびの方なども来てくれて、二階堂実行委員長のもと手際よく作業が進み、1時間ほどで終了できました。

 せっかくの展示を来所する市民に見てもらった意義は大きいと思います(忙しそうな人が多く、立ち寄る人は多くはなかったそうですが)。狛江市の平和施策を後退させず、さらに前に進めねば、と思いました。

なお、また相馬市の小学生が描いた絵を集めた本は7冊売れたそうです。

◎8月24()午後7時、豊かな会の「選挙戦総括素案作成チーム」の会合をみんなの広場で開催。7人のメンバー中、6人が出席。約2時間余り、9月11日の拡大世話人会に提出する総括素案について活発な論議をおこないました。

◎8月26()平和都市宣言30周年記念事業に参加のため中央公民館へ。Nさんから「手伝える方は8時半までに」とのEメールを受け取っていたのですが、この日は身体が重く10時に到着。一般参加者でした。

 司会・進行は、同事業実行委員会の副委員長・小俣眞知子さん。開会挨拶は実行委員長の佐藤安正さん、長年にわたり人権擁護委員をやられた方です。

 高橋市長の挨拶。まず実行委員会など関係者の労をねぎらい、平和を考えるよい機会になってほしい旨を述べるとともに、平和都市宣言は市議会による決議だが、市も宣言実現に向け一緒にやっていくため市議会と協議したい、などと発言しました。

 続いて栗山議長。平和都市宣言が憲法前文と9条を市および市民の「行動原理として高く掲げたい」と明記していることに触れ、しかし「正義と秩序を基調とする国際平和」(9条)という「崇高な理想と目的」(前文)は実現できていないとして、その実現を強調していましたが、戦争・紛争・テロなどとともに「拉致」をあげていたのが印象に残りました。

 狛江高校の卒業生・在校生3人による朗読劇「狛江市平和都市宣言」。平和都市宣言の全文を紹介するとともに、制定された当時(1982年=昭和57)の反核市民運動の盛り上がりや原発事故もとり上げて、平和都市宣言の現在的意義を際立たせる、いい内容でした。

 実はこの朗読劇、8月19日の“こまえ平和フェスタ2012”でも上演されたのですが、わたしは「警備・誘導班責任者」ということで、残念ながら聞けませんでした。ちなみに、この朗読劇の構成・演出は、平和フェスタ2012の二階堂まり実行委員長によるものです。

 市内の小・中学生7人による平和作文の発表があり、休憩をはさんでいよいよ池田香代子さんの記念講演が始まりました。テーマは「3・11後、100人の村に生きる」。約1時間半の講演、たくさん勉強になりましたが、その全体をお伝えする力量がありませんので、主催者による報告に期待し、特にわたしの頭に残った池田香代子さんの言葉のみ列記します。(メモ書きによるものですので、必ずしも池田さんの表現と同じとは言えません。)

◇作文の発表を聞き、用意した内容を変更してお話したい。

◇原子力情報資料室の会員になるなどしてきたが、はっきりと反原発を言ってこなかった。子供たちに申し訳ないと思う。

◇放射能で死んだ人は誰もいない、という者がいる。厳しい避難生活で亡くなった人はたくさんいる。ほんとうに腹が立つ。

◇日本にあるプルトニウムは長崎型原爆16,000発分。こんな世界を後世に残すことはできない。大人は死に物狂いで原発廃止にとりくまなくてはならない。

2000回を超える核実験は、植民地や自国内の少数民族居住地域でおこなわれた。タヒチの人は「核の人種差別」と言っていた。

◇「今の子どもは最低だ」と言う大人がいる。少年犯罪の増加と言うが、5060年前は今より5〜6倍だった。世界的に見ても、日本の子どもは一番いい子だ。内村の金メダルよりもすごいことだ。

◇作文発表の中に、平和とは戦争とドロボーがないこととあったが、戦争大国アメリカは、犯罪大国、殺人大国でもある。そのアメリカの犯罪比較学者は、犯罪の少ない「日本の成功物語」と言っている。若い女性が美しい脚を出して夜中に歩いている国などほかにはない。

◇そんな日本だが、「ドロボーはおまわりさんのメシのタネ」と言われるように、頭のいい警察官僚が考えて「体感治安」などと言い始めた。安全なんだけれども、これからの生活などさまざまな不安をかかえている人々に「治安」をアピールする。会社でもない普通の住宅の人が、警備員が出動する事件などないのに、どんどんセコムなど警備会社と契約する。警備会社は警察の天下り先である。

◇竹島・尖閣の問題を皆さんはどう考えますか? 小さな島に国会議員などが泳いで行って大騒ぎしている。まったく恥ずかしい。ノムヒョン大統領も日本側も、こっちの言い分がけを言っている。

Yさんの作文に、相手の気持ちを思いたいです、そうすればケンカは無くなります、とあった。ぜひYさんのような人が都知事になってほしい。

すでに実効支配しているほうが有利なのだから、日本は竹島だけでなく尖閣とセットにして国際裁判所にもっていき、そして世界に向かって武力での解決を求めないことを鮮明にすべきだ。そうすれば、もし相手側が武力に頼ろうとすれば、世界が許さない。これは、狛江市平和都市宣言の、そして平和憲法の応用問題だ。

──池田香代子さんは最後に『世界がもし100人の村だったら』の一節を読み上げ、中身の濃い講演を終わりました。

平和都市宣言30周年記念事業は午後からの第2部もあり、紙芝居や戦争体験談、パネル展示などがおこなわれ、多くの市民が参加しました。

◎8月25日午前、みんなの広場で会報『豊かな狛江』9月号の製本・仕分け作業を梅木さん・田辺さん・西尾さん・林さんと5人で賑やかにやりました。11時前には終了。配布担当者へのお届けの分担をおこない、それぞれ厳しい残暑の中へ自転車で、田辺さんはジョギングで(わたしにはその気もおきません)出発しました。

9月3日、定例市議会開会。高橋市長が所信表明。わたしは受診予約が入っていて傍聴できず、夕刻に市役所ホームページで内容を確認しました。

 その中で、わたしが特に気になった部分は、

◇第3次基本構想は尊重しつつ基本計画・行財政改革大綱をはじめとする各種計画の見直しを進めます。

◇公共施設再編方針に謳われている公共施設の役割、必要性についてあらためて検討を行い、11月頃を目途に新しい方針を策定します。

◇職員提案制度を始め、コミュニケーションの活性化を図り、「褒めて認める」組織風土を醸成し,職員のモチベーションの向上を図り、より高い市民サービスを目指す人事制度改革を行います。

◇幼保一体化をはじめとする「子ども・子育て新システム」について、国の動向に注視しながら適切に対応するとともに、その受け皿として、さらには保育サービスの充実と効率性の両面から公立保育園の民営化等の検討も進めてまいります。

◇給食センター建設については、狛江市給食センター施設整備基本計画を基に市民説明会を行い、施設等のあり方を決定した上で、スケジュールを進めてまいります。

◇まちの魅力として取り組みが進められている音楽の街や絵手紙事業と多摩川いかだレース、多摩川流域郷土芸能フェスティバルについて、総合的に市政とのかかわりを整理し、今後の事業展開を検討してまいります。

──などでした。市民本位の狛江市政を後退させないために、市政の動向を注視し検証していく役割を《豊かな会》が果たさなくてはならないことを再認識しました。

 また、この日の本会議では、高橋市長提案の補正予算案が即決審議されました。そのうち一般会計では、昨年度からの繰越金を貯金(財政調整基金への積み

立て)するのではなく、臨時財政対策債(本来は中央政府が負担すべき地方交付税の一部を「臨時対策」として市が借金をし、後年の地方交付税に加えるという約束になっている)の削減にあてること、基本計画見直しを市民参加なしでおこない、その印刷経費を計上したことなど、多くの問題がある補正予算案でした。

 共産党市議団は修正案を提出しましたが、賛成は同市議団と市原議員(一人会)のみで否決。今後に大きな課題を残す一般会計補正予算が可決されました。

◎9月5日午前、みんなの広場にT氏が来訪。次期市長選挙などについて意見交換。9月11日の拡大世話人会で皆さんと相談しなくてはない課題がまた増えました。

◎9月9日、《こまえ九条の会》の「九の日行動」の日。この日は日曜日なので午後3時〜4時の予定でした。わたしは、伊豆美神社の例大祭を1週間後にひかえて、朝からご近所の皆さんと神酒所設営などの作業に汗だく。午後までかかり間に合いそうもないので、いつもわたしが持って行くのぼり旗は事前にUさんにお願いしました。 残暑厳しい中でしたが、10人弱の皆さんで「九の日行動」を貫徹したとのこと、お疲れ様でした。

◎9月11日午前、《平和憲法を広めるこまえ連絡会》《こまえ九条の会》合同でのニュースレター等の発送準備作業へ。9時30分集合でしたが、中央公民館に着いたのは10時過ぎ。すでに10数人の皆さんが折り、宛名シール貼り、印刷と分担してせっせと作業を進めていました。わたしも割り込んで作業開始。皆さん、手馴れたもので、賑やかにおしゃべりしながらでしたが、11時過ぎには600通を超える封筒の住所別仕分けまで終了しました。

 1012日に開催する『ひろしま』上映会の打ち合わせで残る人もいましたが、わたしは自分の配布担当(東和泉)分と郵送分の一部を布袋に入れて帰ってきました。

◎同じ9月11日は月例の拡大世話人会でした。いつものように、豊かな会の暫定事務所を置いている、わたしのお店=“みんなの広場”が会場です。

 12人が参加。次回市長選挙の候補者(の候補者)問題、高橋市長の所信表明などを中心に2時間半、熱心に話し合いました。主な確認事項などは別頁のとおりですので、ご確認ください。

◎9月13日、市役所ホームページの「電子公告板」を見たら、岩戸地域センター建替検討委員会設置要綱の一部改正が前日付けで公布されたことが載っていました。

 本紙9月号の本欄で、「非公開」の規定が入ってることに疑問を呈しましたが、この部分を削除する改正です。妥当な判断だと思います。

◎同じ9月13日、一昨日の拡大世話人会の結果を受けて、世話人の皆さんに緊急連絡文書を発送(一部はお届け)しました。

◎9月18日午後7時から、会報9月号でお知らせした読者勉強会「財政状況を正確に見る―8月1日号広報紙記事を検証」を開催しました。いつものように、豊かな会の暫定事務所を置いている、わたしのお店=“みんなの広場”が会場です。ホールが満杯になる25人超の読者が参加してくれました。

 講師はもちろん田辺良彦さん。約1時間半、田辺さんに話してもらい、その後に質疑をおこないました。

 田辺さんは冒頭、地方自治体の役割は住民福祉の増進にあり、市財政もそのためにこそあることを述べ、8月1日号広報紙記事は、市財政の状況の現実を正確に市民に伝えるもではなく、意図的な数字を使って市民を欺き、それを住民生活犠牲・福祉切り捨ての道具にしようとする意図があり、文字通り本末転倒と言えることを指摘しました。そのうえで、まず市財政の現状を皆さんにリアルに知ってもらい、それを前提に広報紙記事を検証していきたいと、中身に入っていきました。

 参加者との質疑を含めた勉強会概要報告を別頁に掲載しましたので、確認してください。

 ともかく、わたし達・市民が高橋市政の動向をきっちり監視し、16年間の矢野市民派市政が市民の皆さんとともに築き上げてきた市民本位を市政を後退させる動きを容赦なく跳ね返す、そうした市民世論の形成が不可欠であること再確認した勉強会でした。やって良かった!

◎9月19()午後5時半〜6時半、狛江駅前。《こまえ九条の会》の「九の日行動」。朝方からの雨も上がりました。参加は6人と、チョットさみしい人数でしたが、署名活動と平和フェスタの報告を載せたニュースを配布しました。交替でアピールした3人の会員は、領土問題の解決は憲法9条に沿って平和外交で解決を、などと訴えました。参加者の皆さん、お疲れ様でした。