市民要望を反映しないまま進められた改修計画に対し、多くの市民から再検討の意見が出されていた狛江市の市民センター(図書館、公民館)の問題は、新たな展開を迎えています。
昨年6月の市議会で市長が計画の凍結を表明、8月の市民説明会で市民意見を反映する形で再検討をしていくと、市側が表明していました。
その後、公民館、図書館の利用団体有志で構成する市民グループが、市民参加のあり方について市側と話し合ってきました。その過程で、市側は従来あるような委員会・審議会を想定し、有志代表に無作為抽出の市民を加えた数十人規模のワークショップを提案しました。これに対し、市民グループ側は、参加市民に数の制限を設けず、誰でもいつでも参加でき、自由な議論ができる方法を要望してきました。
こうした模索の中で、30年ほど前に狛江駅の北口を再開発した際に「狛江駅北口問題を考える市民の会」を設けて市民と市が一緒になって計画案を作成した経験を参考に、市民が自主的、主体的に関わる新しい市民協働をめざして「市民センターを考える市民の会」を組織することとしました。
市民の会発足にあたって市民グループは、2月1日に47名の発起人により立ち上げの会を開催し、社会学者の上野千鶴子さんをお招きして「大人が学ぶということ『当事者主権』と市民自治」と題した記念講演をお願いし、市民自らが自覚を持ってまちづくりの一環として市民センターの問題に取り組んでいく意識を深めました。
今後の進め方について、市民の会と市は協定を結びました。協定書の中で市は、オブザーバー兼アドバイザーとして参加したり、資料・情報の提供や会議室の確保、学習会の実施などの協力、市の広報紙やホームページを通じて広く市民に情報を提供することとしています。また、市は市民の会が作成する改修計画案を尊重して、市の改修計画を作成するとしています。
これまでに、130名を超える市民が会員となり、市の公共施設に関する計画や財政状況の学習会を行いました。4月に入って「財政」「公共施設」「公民館」「図書館」の4つの分科会が発足し、それぞれ20〜30名の参加で議論を開始しています。今後、1年をめどに、勉強会、見学会なども実施して検討を進めていくこととしています。
これらについて詳しいこと、また今後の動きは随時、市民の会のホームページに掲載されますので、ご覧ください。(http://www.komae-tokyo.org/shimin/)
各分科会や全体会の日程が掲載されています。これらの会合は、いつでもどなたでも参加歓迎です。ぜひおいでください。
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