1月16日土曜日、午後7時の開会時間を前に泉の森会館3階ホールに次々と市民の皆さんが参集し、会場は満杯状態となり、スタッフは椅子の増設に追われました。
受付名簿に記名された方が81人。「市民派市政の復活・再建」、「“市民本位の狛江市政”の実現のため、市政の刷新・改革を!」切望する市民の皆さんの熱意が溢れる、新たな市民運動のスタートをきる結成会合となりました。
◎15名の方々が結成呼びかけ人
「まちの主人公は市民!オール狛江の会」結成会を呼びかけたのは、次の15人の方々でした。(50音順、敬称)
相笠仁(元狛江市議会議員)/市原広子(狛江市議会議員・社会民主党)/岡村透純(こまえ派遣村・代表)/岡村誠(こまえ社会保障推進協議会・会長)/小俣三郎(平和憲法を広める狛江連絡会・世話人)/絹山達也(共生のまち─狛江をめざす会・代表)/小池勲(こまえ年金者の会・会長)/周東三和子(新日本婦人の会狛江支部・支部長)/鈴木えつお(狛江市議会議員・日本共産党)/鈴木眞理子(市原広子とガンコに平和の会・役員)/角田益雄(税理士)/西尾真人(狛江の放射能を測る会・連絡責任者)/宗像勇(東京土建一般労働組合狛江支部委員長)/矢野ゆたか(豊かな狛江をつくる市民の会・共同代表)/脇山康男(こまえ年金者の会・事務長)
結成会合参加呼びかけ文(本紙前号に全文掲載)の中で15人の皆さんは、
私たちは、選挙で市民の支持を得て当選した市長である以上、必要な政策変更があることまでは否定しません。しかし、“市民が主人公の市政”
“市民福祉の向上”
“憲法を擁護し平和な社会”という市政の根幹だけは、誰が市長になっても揺るがせにしてはならないと考えます。
この見地から私たちは、高橋市政の継続あるいは継承は、狛江市民の“ねがい”に応えるものではないと判断せざるをえません。6月の市長選挙には、確固として“市民本位の狛江市政”の基本方向の立場に立ち、市民のいのち・くらし・平和を守り抜く市政を実現したいと切望しています。
いろいろな個別政策などへの考え方、支持政党や思想信条などの違いはあっても、“市民本位の狛江市政”の実現のため、市政の刷新・改革を!という一点で一致する個人が幅広く参加いただける、新たな市民運動をつくりだしたいと願っております。
──と訴えました。
この呼びかけに応えてくださった市民の皆さんが、土曜の夜間という貴重な時間を割いて、そして寒風の中、泉の森会館に集いました。
◎市原さんが結成会合に至る経過を報告
結成会合の進行役は、呼びかけ人のお一人・絹山達也さん。簡単な開会あいさつの後、呼びかけ人の市原広子さんが、結成会合に至る経過報告をおこないました。
市原さんは、議案書として配布された以下の文章に基づき、そして口頭での「補足」を含めて報告しました。
◎高橋市政の評価について、結成呼びかけ文で指摘したとおり、
◇“まちの主人公”である市民を信頼し、まちづくりのパートナーとして市民と行政が役割分担をしながら進めてきた市民派市政の根本が崩され、市長の好き放題とも言えるやり方で市政運営やまちづくりを進める、独裁的とも言える手法がまかり通っています。
◇社会矛盾の下で弱い立場に追いやられている市民を守り、誰もが安心して暮らせるようにすることは、地方自治体の基本的な責務ですが、高橋市政は市民福祉に背を向け、「弱い者いじめ」の政治を続けています。
──など、狛江市民の“ねがい”に応える市政と言うことはできません。
◎こうした高橋市政に対する疑問・不満・不信が市民の間に広まり、このままの市政を継続させていいのか?変えようよ狛江市政、旨の会話・相談がさまざまな市民団体やグループの中で交わされるようになったと思います。
◎昨年6月、報告者である私を含めて数名の市民が集まり、一刻も早く市政の政権交代をしなくてはならないということを確認し、協議を重ねてきました。
◎また、《豊かな狛江をつくる市民の会》は、「支持政党の相違や保守・革新などの区分けを超え、市民に冷たい高橋市政の転換を願う市民が最大限幅広く参加できる形で、市民派市長候補公募運動を形成します。」との活動方針の実現に向け、事務局長を中心に《豊かな会》会員以外の人士も含めた方たちとの協議を開始しました。
◎これらのとりくみが合流する形で、昨年11月、市原広子、絹山達也、鈴木えつお、矢野ゆたかの4人の連名で、「新たな市民運動・仮称「まちの主人公は市民!オール狛江の会」運動の立ち上げのため、私たちとご一緒に呼びかけ人になっていください、との心底からのお願いです。」旨の文書を作成し、各分野で活躍する方々に要請をおこないました。
◎12月11日、「新たな市民運動の立ち上げに向けた呼びかけ人相談会」を開催し、結成呼びかけ文案の検討をおこない確認するとともに、本日の結成会合の日程・会場、会合内容、市民への周知・呼びかけ、具体的なとりくみ内容を相談しました。
◎12月23日、第2回呼びかけ人相談会を開催しました。結成会合の進行次第や担当者、結成会合に提案する活動方針などを検討しました。
◎1月10日、結成呼びかけ文を掲載したビラを新聞各紙に折り込むとともに、呼びかけ人各人が合力して各戸配布をおこない、計3万枚を市民の皆さんに届けました。
◎呼びかけ人がそれぞれの決意等を表明
市原さんによる経過報告を全体の拍手で確認した後、この日、仕事・活動・体調の都合で欠席した4人の方を除く、各呼びかけ人が自己紹介を兼ねて、その思い・決意などを語りました。
◇一般に2期目の選挙は強いと言われ、難しい選挙となるだろう。私たちが結成会合呼びかけ文で指摘した、市民の“ねがい”に反する高橋市政の本質を丁寧に市民の皆さんに訴えていくことが大事です。
◇16年間の矢野市民派市政に対して、個々の課題をめぐっていろいろ意見をお持ちの市民もいらっしゃるだろうが、市民本位、市民が主人公の市政の復活を、との一点で広がりをつくりましょう。
◇市民派市政を取り戻し、真に「市民が主人公」と言える狛江市政を発展させましょう。
◇高橋市政は「排除の論理」、矢野市政は「結集の論理」でした。この「排除の論理」、市民を排除した「トップダウン政治」が市役職員の中にも浸透してきていることを憂慮します。市政刷新をぜひ実現しましょう。
──などの発言がありました。
◎矢野さんが活動方針案を提案
続いて登壇(壇はなかったが)した矢野ゆたかさんが、「今後の活動方針(案)」を提案しました。
冒頭、矢野さんは、今回の市長選挙は、自分たち呼びかけ人が発した文書の中で示した「私たちが考える“市民本位の狛江市政”の基本方向」)でいの一番に掲げた「@憲法を守り、くらしに活かす市政。」をめぐるたたかいだ、と強調しました。
まず憲法9条。憲法違反の戦争法について、高橋市長は、廃止を求めない、成立した以上地方公務員として従う、旨を議会答弁している。戦争法廃止、憲法改悪阻止という狛江市民の意思を全国に示すべき市長選挙だ。
そして、生存権、国の社会的使命を規定した25条。税金滞納整理、差し押さえ問題に象徴される、市民に冷たい高橋市政の継続あるいは継承を許すわけにはいかない。
地方自治の基本原則を定めた92条。辺野古新基地建設をめぐる安倍政権の暴挙に見られる、地方自治・住民自治への攻撃とたたかう市政をうち立てなくてはならない。国言いなりの市政を転換させよう。
そのうえで矢野さんは、議案書として配布された以下の文章(要約した部分あり)を提案しました。
結成呼びかけ文に書きましたように、仮称「まちの主人公は市民!オール狛江の会」は次のとりくみを進めます。
◇“市民本位の狛江市政”の基本方向に照らして高橋市政の検証を行なうとともに、狛江市が当面する重要課題についての政策検討を、広範な分野で活躍する市民の皆さんと協力・共同して進め、仮称「狛江市政改革基本政策」としてまとめます。
◇ この仮称「狛江市政改革基本政策」で一致でき、“市民本位の狛江市政”実現に挑戦する市民派市長候補者の擁立をめざします。
◇ 市民派市長候補者の必勝に向け、あらゆる市民・市民団体・政治団体・政党などに働きかけ、最大限広範な結集を実現して、市長選挙をたたかいます。
具体的な活動内容は、本日の結成会合で活発な議論をいただき、必勝に向けた活動方針として確立したいと考えます。
以下は、第2回呼びかけ人相談会で出された提言・意見をまとめたものです。会員諸氏の議論の素材として提起します。
■市民派市長候補者擁立のとりくみ
◎タイムリミットを設定
3月末日を期限と設定します。
◎4月2日(土)午後1時30分から第2回総会を予定
世話人会(後段で提案)を中心にした、市民派市長候補者の擁立のとりくみの成果を報告してもらい、候補者を最終決定するとともに、選挙戦必勝に向け、あらゆる市民・市民団体・政治団体・政党などに働きかけ、最大限広範な結集を実現して、市長選挙をたたかう行動方針を討論・決定します。
【第2回総会の予定】
■日時 4月2日(土)午後1時30分開会
■会場 東京土建・狛江支部会館 2階 会議室
◎市民派市長候補者の擁立のとりくみ進め方
◇会員による「この人を市民派候補に!アンケート」を実施
◇世話人会(後段で提案)でアンケート集約、要請行動をスタート
■仮称「狛江市政改革基本政策」の作成
◎仮称「狛江市政改革基本政策」の検討チーム
◇3月中の発行をめざします。
◇プロジェクトチームを結成します。略称は「政策チーム」。
◎政策づくり連続勉強会の開催
◇仮称「狛江市政改革基本政策」作成に活かすため、政策づくり連続勉強会を開催します。
◇現時点で予定されているテーマ、担当者、開催日程等は以下のとおりです。
確定次第、会員の皆さんにはご連絡しますので、ぜひご参集ください。
@戦争法廃止に向け、自治体として、そして首長としてとりくむべき役割
△日時 2月10日(水)午後7時〜9時
△会場 「みんなの広場」
△提起者 元国立市長・上原公子さん
A市の財政状況の確認と切実な市民要望の実現の方策
△日時 2月17日(水)午後7時〜9時
△会場 中央公民館(市民センター)第2会議室
※共生のまち─狛江をめざす会が主催
△提起者 鈴木・宮坂両市議に依頼する
B新年度予算案、ここが問題だ!
△日時 2月22日(月)午前10時〜12時
△会場 「みんなの広場」
△提起者 市原・鈴木両市議
C和泉多摩川緑地への「都立公園誘致」問題
△日時 未定 水曜夜間を予定
△会場 「みんなの広場」
△提起者 田中市議、地元住民の方に依頼する
D市民参加・協働、市民が主人公のまちづくり
△日時 未定 水曜夜間を予定
△会場 「みんなの広場」
△提起者 市原さんが準備する
■5月18日(水)夜間 エコルマホールで決起集会
6月19日の投開票日1か月前の5月18日(水)夜間、エコルマホール4
階大ホールで、仮称「市民が主人公!オール市民のつどい」が開催されること
になります。幅広い、大きな市民の結集を実現しましょう!
◎活発な議論、意見交換を経て、提案どおり決定
矢野さんの提案を受け、討論がありました。主な発言の主旨のみ掲載します。
◇2月3日の第1回世話人会でアンケートを集約して、候補者獲得に向けた要請行動をスタートさせるとのことだが、要請にあたっての市政政策の中身はなんなのか?⇒【提案者側答弁】具体的な市政政策は置いておいて、「私たちが考える“市民本位の狛江市政”の基本方向」(下記)に賛同してもらえることのみ(25歳以上の日本国民の条件あり)を条件とする。また、選挙費用の本人負担は求めないことを明確にする。
私たちが考える“市民本位の狛江市政”の基本方向
@憲法を守り、くらしに活かす市政。
A市民と共に悩み、考え、行動する市政。
B特定の階層やグループ、あるいは一党一派にかたよらず、市民の生活と生産と労働を擁護し、市民全体の福祉を追求する市政。
C“まち”の主人公が市民であることをふまえ、あらゆる市政領域で“市民参加”を大胆に広げる。中央集権に反対し、地方自治を守り育て、住民自治に基礎づけられた市政。
D利権や特権を排除し、ガラス張りで隠しごとのない、市民全体の理解と合意を前提とした、そして計画的な展開を進める市政。
E市役所職員が、市民に奉仕する専門家としての主体性と誇りをもって、市民と手を携えて効率的に行政執行にあたる市政。
F平和こそ市民生活の基礎であることをふまえ、反戦・平和の“わがまち”─狛江を、そして世界平和の実現に努める市政。
G開発優先から市民生活優先への転換、自然と共存する“まちづくり”を、市民の合意と納得、市民参加によって進める市政。
H子ども達の一人ひとりが大切にされ、共に育ち合っていく学校、保育園、地域をつくりだしていく。おとしよりや「ハンディ」をもった市民が安心してくらせる、市民福祉第一、共に生きる“まちづくり”を推進する市政。
I人間性を奪い去るあらゆる差別に反対し、社会矛盾の下で弱い立場に追いやられている市民にとって「頼りになる」市政。
J大震災・原発事故を受けて、実践的防災・減災対策を確立し、原発に頼らない地域社会をめざす市政。
◇候補者獲得のタイムリミットを3月末日としているが、大丈夫なのか?⇒【提案者側答弁】世話人会で相談することになるが、4月にずれ込むこともある。その場合、4月2日(土)に予定の第2回総会は延期させてもらいたい。いずれにしても、ズルズル先延ばしはできないと考えているので、ご了解いただきたい。
◇これから作成する「狛江市政改革基本政策」と候補者自身が考える政策とが必ずしも一致とは思えないが、その場合はどうするのか?⇒【提案者側答弁】
これも世話人会で相談することになるが、一致できない項目は選挙政策から外れることになるだろう。
◇政策づくり連続勉強会で子育て支援もとり上げてほしい。⇒【提案者側答弁】
テーマに加えていきたい。具体的にはSさんを中心に準備する。
◇個人参加の運動ということだが、団体には広げないのか?⇒【提案者側答弁】
呼びかけ人相談会では、可能な限り幅広い市民に参加してもらえるよう、個人参加の運動体にしようということになった。もちろん、候補者擁立に成功すれば、提案した文書にもあるように、市民派市長候補者の必勝に向け、あらゆる市民・市民団体・政治団体・政党などに働きかけ、最大限広範な結集を実現して、市長選挙をたたかう団体(選挙の確認団体)を構築することになる。
◇現状を見ると、「今の市政を変えなくては!」という熱気が市民の中にできているとは思えない。市民の声を集め、掘り起こしていくことが求められる。⇒【提案者側答弁】新しい運動体を起ち上げる目的のひとつがそこにある。
市長選を自分の問題として焦点化してもらえるよう、「まちの主人公は市民!オール狛江の会」の活動を展開していきましょう。
以上のような質疑を経て、「今後の活動方針(案)」は全体の拍手で、提案どおり採択・決定されました。
◎矢役員態勢案を提案 4人の共同代表などを決定
最後議案として、鈴木えつおさんが以下のような「執行態勢(案)」の提案をおこないました。
◇世話人会
△15人の呼びかけ人全員が世話人に移行してもらいます。
△「我こそ」という方は、ぜひ加わってください。
△第1回世話人会を以下日程で開催します。
・日時 2月3日(水)午前10時〜12時
・会場 みんなの広場
◇共同代表
△共同代表を本日の結成会合で決めてください。
△呼びかけ人側から、以下の4名を提案します。
小俣三郎さん(平和憲法を広める狛江連絡会・世話人)
絹山達也さん(共生のまち─狛江をめざす会・代表)
角田益雄さん(税理士)
矢野ゆたかさん(豊かな狛江をつくる市民の会・共同代表)
◇事務局態勢
△暫定事務所、連絡先
〒201−0014 狛江市東和泉2−20−12−103
みんなの広場内(担当:絹山達也)
電話&FAX 03−3480−6794
△事務局長
絹山達也さんにお願いしたい。
△会計
鈴木眞理子さんにお願いしたい。
以上の提案に異論はなく、全体の拍手で確認・決定されました。
最後に、4人の共同代表を代表して小俣三郎さんから、市民の“ねがい”に背く高橋市政の本質を掘り起こし、市民の皆さんに広く伝え、狛江市政の刷新・改革を実現しましょう、旨の閉会挨拶を受けて、全員が起ちあがり、「団結してガンバロー」を元気よく三唱し、「まちの主人公は市民!オール狛江の会」結成会合を終了しました。
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