「集団的自衛権」行使に反対する        
国会請願署名にご協力ください。                

 安倍晋三政権は、しゃにむに「集団的自衛権」行使ができるように突き進み、憲法9条(平和憲法)を完全に破壊しようとしています。自衛隊がアメリカ軍と共同して、実は言われるままに従属して、世界中のどこででも戦争を仕掛け、他国の人々を殺す役割をさせようとするものです。

毎年5月3日の憲法記念日に日比谷公会堂での集会を開催してきた、超党派の《5・3憲法集会実行委員会》が別紙のような国会請願署名運動をスタートさせました。狛江でも《こまえ九条の会》《平和憲法を広める狛江連絡会》などが、とりくみを始めています。

《豊かな会》も10月の世話人会で、国会請願署名運動を進めることを確認しました。その第一段階のとりくみとして、本紙読者の皆さんに国会請願署名へのご協力を呼びかけることになりました。お読みいただき、ご賛同いただければぜひ署名をお願いします。また、ご家族・ご友人などに協力をお願いしてください。

◎《5・3憲法集会実行委員会》の第一次集約が今年末となっていますので、1220日までに、下記の《豊かな会》事務所までお届けいただくか、切手代がかかりますが郵送してください。

市民の力で特定秘密保護法案を
廃案に追い込みましょう!

資料として後掲しました『沖縄タイムス』1015日付け社説にありますように、「戦争の最初の犠牲者は真実である」と言います。安倍自公政権が今国会に提出した「特定秘密保護法案」は、まさに“真実”を圧殺し、日本という国を再び“戦争国家”へ、わたし達・日本に生きる人々を“暗黒社会”へ引きずり込もうとする、まさに歴史を画する悪法です。

 《豊かな会》は1015日に開催した世話人会で、「特定秘密保護法案」に反対する市民世論を高め深めていくため、加盟団体と協力して学習会を開催することを確認しました。急な設定のため日程調整が大変と思いますが、ぜひご参加ください。そして、ご友人・お知り合いの方にもぜひお声をかけてください。市民の力で、歴史的な悪法を阻止しましょう!

資料  『沖縄タイムス』1015日付け社説

資料   特定秘密保護法案に反対する日弁連会長声明

資料  『沖縄タイムス』1015日付け社説    

 15日から新聞週間が始まった。1万点を超える応募作の中から、今年の代表標語に選ばれたのは、茨城県の高校3年生・大山萌さんの次の1点である。

 「いつの日も 真実に 向き合う記事がある」

 重い言葉である。自身の経験を通して、普段、思ったり感じたりしてきたことを胸の内から絞り出したメッセージ力の高い標語だ。

 大山さんの標語に触発されて頭に浮かんだのは「戦争の最初の犠牲者は真実である」という有名な言葉である。

 アジア・太平洋戦争末期、政党政治は息の根を止められ、大本営は戦況の悪化を隠すため虚偽の発表を繰り返した。日中戦争が始まって軍機保護法が大幅に改正され、取り締まりが強化された。

 戦後のさまざまな法制度は、敗戦がもたらした途方もない犠牲の上に、二度と悲劇を繰り返さないことを誓って築かれたものである。

 沖縄タイムスを創刊した先輩たちは、戦中も「鉄の暴風」の中で新聞を発行し続けた根っからの新聞人だった。

 沖縄戦が終わってタイムスを発行するまでに約3年のブランクがあるのは、資材・人材の欠如という理由だけではなかった。戦争中、戦意高揚の記事を書き続けたしょく罪意識、責任意識が、新聞発行をためらわせたのである。

 戦後68年の歴史の流れの中に現在を位置づけるとき、私たちは、この日本が危うい方向に突き進みつつあるのではないか、という懸念を抱かざるを得ない。

        

 安倍政権は、15日に召集される臨時国会に特定秘密保護法案を提出する。公務員などが「特定秘密」に指定された機密情報を外部に漏らした場合、最高で懲役10年の刑罰を科すという内容である。

 罰則を強化し、幅広い分野の情報を秘密指定すれば、公務員は間違いなく萎縮するだろう。その効果を狙った法案だという側面は否定できない。公務員が萎縮すれば内部情報の提供にブレーキがかかるだけでなく、「報道の自由」も制約を受けざるを得ない。

 自民党は、国民の「知る権利」や「報道の自由」の尊重を法案の中に明文化し、公明党の理解を得たい考えだ。だが、努力規定を盛り込むだけではなんの保証にもならず、懸念はぬぐえない。

 日弁連や新聞協会、民放連、ペンクラブなど国内の報道・言論機関がこぞって法案に反対の姿勢を明らかにしているのはなぜか。こうした法律の積み重ねによって、戦前のように再び真綿で首を絞められる恐れがあるからだ。

        

 沖縄返還協定をめぐる密約や核持ち込みをめぐる密約などについて、歴代の自民党政権は「密約はない」と主張し続けてきた。

 米側資料が公表され、当時の担当者が密約の存在を認めてもなお、政府は「密約はない」と言い続けてきた。

 そんな政府が特定秘密保護法案を成立させようとしているのである。現行法に基づく情報管理の徹底や公文書管理の見直し、情報公開制度の強化を優先すべきである。


資料   特定秘密保護法案に反対する日弁連会長声明  

政府は、9月26日、特定秘密保護法案(以下「本件法案」という。)の内容を明らかにした。この時期の公表は、秋の臨時国会への提出及び成立を目指したものである。


当連合会では、民主党政権下において情報公開法の改正と併せて秘密保護法制に関する検討が始められた当初から、秘密保護法制の立法化に対しては疑問を呈し、法案の国会提出に強く反対してきた。そして、同月3日から始まった特定秘密保護法案概要に関するパブリックコメントにも、同月12日に当連合会として法案概要の問題点を詳細に指摘した意見書を提出した。

本件法案には、手続面及び内容面において重大な問題がある。


本件法案の内容は、統治機構の在り方、国民主権及び国民の諸権利に重大な影響を与えるものであるにもかかわらず、政府は、この問題について国民に秘したまま7年以上にわたり水面下で検討しながら、ようやく1か月前に突如法案の概要を示し、更にまたパブリックコメントの期間を僅か2週間しか設けないという国民不在の手続を強行した。国民主権の否定につながるこのような手法は断じて許されるべきではない。


それにもかかわらず、パブリックコメントには、約9万件の意見が寄せられ、しかも、約8割が法案概要に反対するものであったとのことである。政府としては、パブリックコメントに寄せられた意見を分析し、法案の内容を再検討し、さらには法案の提出の断念をも検討すべきであった。ところが、パブリックコメント終了後わずか12日目に本件法案を公表した。寄せられた国民の意見を検討できるはずもなく、またこれを子細に検討し法案に反映させようとの姿勢は全く窺えない。


そして、本件法案の内容をみても、当連合会が指摘した問題点がそのまま残されている。すなわち、特定秘密の範囲が広範かつ不明確で、違法秘密や疑似秘密(政府当局者の自己保身のための秘密)の危険性もそのままであり、適性評価におけるプライバシー侵害の問題や、重罰化、共謀・独立教唆の処罰による取材活動の萎縮や知る権利の制約の問題も解消されていない。


また、行政機関の長が特定秘密情報を提供することができる要件について、国会の議院等(以下「国会等」という。)に対しては、行政機関の長の幅広い裁量権が規定されているのに対して、外国の政府や国際機関に提供する場合については、国会等への提供の場合よりも明らかに緩やかなものになっている。そのうえ、国会等に特定秘密を提供した場合に、議員がその情報を議員活動でどのように利用できるかについても不明確なままであり、これでは、国会が国権の最高機関であることを無視するものというほかない。全国民を代表する国会議員によって構成される国会が行政を監視するのではなく、逆に行政によって国会が支配されかねない構造となっており、わが憲法下の統治機構の在り方を根底から蝕むものである。

また、警察庁長官が、都道府県警察が保有する特定秘密の提供を求めることができるものとしている。これは、警察組織の更なる中央集権化を推し進める役割を果たし、戦後の警察組織の民主化を大きく後退させることにつながりかねない。


一方、法案の第20条に「報道の自由」に配慮する旨の規定が盛り込まれたが、「報道の自由」は判例上確立しているから、その文言を改めて規定する意味は特にないのであって、幅広い処罰規定を設け、過失犯まで処罰するという本件法案の重罰化がもたらす憲法の保障する自由権に対する深刻な萎縮効果は何ら拭えないのである。


このような法案は、今国会に提出されるべきではない。その前に、重要な公的情報を適正に保管するための公文書管理法の改正、及び国民の知る権利を充実させるための情報公開法の改正こそが行われるべきである。

2013年(平成25年)10月3日

 日本弁護士連合会 会長 山岸 憲司