みんな頑張ったけれど

知事候補宇都宮健児さん都議候補田中とも子さん

残念!ともに当選には至らず

市民本位の狛江市政に向け

わたし達は運動継続・強化


都知事選挙、都議補欠選挙報告

広がった共闘の芽を運動に!

 75日投・開票が行われた東京都知事選挙・都議会議員補欠選挙(北多摩三区=調布市・狛江市)で、私たち《豊かな会》は、市民本位の狛江市政の実現、安倍政権の暴走をストップするために、都知事選では宇都宮けんじさん、都議補選では田中とも子さんを推薦・支援しました。両候補とも大健闘でしたが、及びませんでした。(別表参照)

 

宇都宮さんは「希望のまち東京をつくる会」として立候補を表明、「市民と野党の共闘の実現で都政の転換をめざす呼びかけ人会議」や革新都政をつくる会など広範な市民と日本共産党、立憲民主党、社民党、新社会党、緑の党などが支援し、自主投票とした国民民主党も小沢一郎議員始め国会議員が応援に駆けつけました。市民団体・労働団体などの幅広い支援で闘われました。

 東京の25の衆議院小選挙区全てに市民と野党の共同選挙対策本部が作られ、野党の党首や国会議員が一緒に宣伝をする光景が各所で見られました。狛江では、22区選対と連携しながら、「宇都宮けんじさんを都知事に!狛江市民の会」を新婦人、社民党、立憲民主党、日本共産党、豊かな会で立ち上げ、平井市議の参加も得て宇都宮候補の狛江での宣伝行動に取り組みました。

 

 618日狛江駅街頭宣伝では、永山利和呼びかけ人会議共同代表が宇都宮さん推薦の経緯を報告、山花郁夫立憲民主党衆議院議員、山添拓日本共産党参議院議員、羽田圭二社会民主党東京都連代表、橋本久雄みどりの党グリーンズジャパン代表の挨拶、立憲、共産、平井各市議が参加、市民からは新婦人狛江支部脇山さん、狛江派遣村岡村透純さん、月末食堂市原広子元社民市議が応援のスピーチを行いました。田中都議立候補予定者も決意表明を行いました。

 

624日には宇都宮候補が来狛、市民を代表して絹山《豊かな会》事務局長が発言、中村裕二弁護士が共にオウム裁判を闘った後輩として宇都宮さんを紹介、立憲山花郁夫さん、社民党福島瑞穂さん、日本共産党宮本徹さんが応援演説、田中とも子都議立候補予定者の決意表明がありました。宇都宮さんの熱のこもった、そして誠実な街頭演説にひきこまれました。選挙の出口調査で、若者たちの宇都宮さん支持が多かったことは、SNSでの訴えや、若者の要求に噛み合った政策提起があったからです。

 狛江市民の会では、宇都宮候補の法定ビラ1号、2号の各戸配布を分担、また喜多見駅と狛江駅で宣伝を行いました。

 

 今回の都知事選では、コロナ危機への都民の不安がたかまる中、都民のいのちと暮らしを守る都政のあり方が最大の焦点となりました。宇都宮候補はこの「生存権がかかった選挙」と位置づけ、全面的なPCR検査の実施や「自粛と一体になった補償」など抜本的な新型コロナウイルス対策の提案をはじめ、都民のいのちと暮らしを守る政策を掲げて戦いました。また小池候補が4年前に掲げた公約が何一つ実現されていない上に、この状況下で都立・公社病院の地方独立行政法人化を推し進めようとしている都政運営の実態が都民の前に明らかにされてきました。

 ところが小池候補はコロナ対策等の公務を優先するとして、オンラインでの活動に特化、ネット討論には参加したもののテレビ討論には一切応ぜず、論戦で都民に自らの信任を問うことはありませんでした。コロナ対策と称して会見に出てきてはカタカナメッセージで「やってる感」を振りまいた挙句、科学的根拠もなく東京アラートを出したり引っ込めたり。選挙後の感染者急増には都民に自粛を促すだけで何の対策も立てられていないのが実情です。

 私たちが声を上げ続けて、宇都宮さんが掲げた政策を実現させていくしかありません。今回の選挙で実現した野党と市民の共闘をさらに発展させ、国政、都政の転換をめざしましょう。

 

都議補選も野党共同候補

 

都議補選においても日本共産党の田中とも子候補を立憲民主党と社民党が支援、市民と野党の共闘が大きく前進しました。日本共産党の宣伝カーに立憲や社民の議員が乗って応援することなど今まで考えられないことでした。また駅頭宣伝には立憲の市議や立憲パートナーズの皆さんが参加、ビラまきなど積極的に支援してくれました。

 

田中候補は小池都政が都立病院や公社病院を独立行政法人化して病院予算を削ろうとしていることや保健所の削減を正当化していること、新型コロナで打撃を受けた方々への十分な補償がなされていないことを批判、PCR検査体制の抜本強化や狛江と調布の保健所の復活充実、医療機関への財政支援、生活支援の強化など具体的対策を示して大奮闘しました。当選は自民党の林ゆきひろ氏でした。

 来年7月には都議選の本選が行われます。すでに、3議席に対して自民党公明党都民ファースト、立憲民主党、日本共産党、生活者ネット6党が立候補するとみられています。(下線現職)



都議補選を闘って
北多摩三区都議補欠選挙候補者 田中とも子

 「豊かな狛江をつくる市民の会」の皆さん、読者の皆さん、都議補欠選挙でのご支持・ご支援、大変ありがとうございました。狛江で私に投票いただいた1万2千票余りの得票は、党派選挙としては過去最高の得票であり、一昨年の市長選挙時とほぼ同じ得票となりましたが、当選を果たせず、ご期待に応えられない結果になり、大変申し訳ありません。

 私は、新型コロナ禍のもと「調布・狛江に保健所復活」「PCR検査の抜本的拡充」「自粛と一体での補償」「少人数学級の実現」などを訴え、どこでも「狛江に保健所がないとは知らなかった。ぜひ実現してほしい」等の声を伺ってきました。

宇都宮けんじ都知事候補と共に、今度の選挙は「豊かな会」などの市民団体と共に、立憲民主党や社民党からも応援をいただき、宣伝カーで一緒に訴えるなど、力強い共闘を実現することが出来ました。こうした皆さんのご支援が得票に結びついたものと思います。今回実現した、候補者の一本化にとどまらない、選挙活動の共闘は、今後の活動にも必ず活きると確信しています。

 私は、今後とも掲げた公約の実現に向け全力で頑張ります。特にコロナ感染患者が増えてきている状況の中、保健所の復活や、PCR検査の抜本的な拡充は、早急に対応が求められる課題です。署名運動なども行っていきたいと考えていますので、皆さんのご協力をよろしくお願いします。また来年6月の都議会議員選挙にも再挑戦します。来年の選挙は文字通り、力勝負の選挙になると予想されます。私も全力でがんはります。ぜひ、引き続き皆様のご支援をよろしくお願いします。


宇都宮けんじ 都知事選を終えて

(記者会見概要。75日宇都宮選挙事務所にて)
~「希望のまち東京をつくる会」ホームページより~

大変残念な結果。申し訳なく思うが、次点であったことは、私を支援してくれた政党、市民団体、労働団体、そして支持者の方々に対して、最低限の責任は果たした。選挙は「運動」だ、と常々私は言ってきた。1回の選挙で勝ち切れたら一番いいが、選挙戦を通して明らかになった政策課題は残るから、その実現のために、選挙後も引き続き、運動をやっていきたい。

コロナ災害の元で明らかになった、この社会の課題についても変革をしていかなくてはならない。その意味で、次に繋がる選挙になった。来年は都議選もあり、衆議院の解散もあるかもしれない。それらに向けての運動につながる都知事選になったと評価いただけるならありがたいし、そうあらねばならないと思っている。

国政への要請も受けてるが、地方政治をきちんとやることが日本の政治全体の改革に繋がると私は思っており、この気持ちは変わらない。引き続き都政の監視をしたい。地元で江東市民連合の共同代表をしており、一方で、都議会傍聴など、都政監視の活動を引き続き力を入れていきたい。

今回の選挙運動については政党支持の枠を超えて横に繋がった運動が各区の自治体でできており、そこに支部、区議会、都議会、市議会が加わった。こういう運動は2012年、2014年の時はなかった。2015年の安保法制に反対する運動から広がっていったのかもしれない。今後、こうした運動をもっと強力なものに発展するよう頑張りたい。

 

選対本部長・海渡

コロナの元でどうしたら、都民の命、生活が守れるかと考え、宇都宮さんの政策の元にたくさんの人たちが結集していった。例を挙げると、野田佳彦さんが応援演説にいらして、「今の東京の財政の15兆円を任せられるのは宇都宮さんしかいない」と言った。このように、運動のウイングの広がりを実感できた。

 

宇都宮けんじ

野党はほぼ、私を支援する形でまとまってきていた。て衆議院選挙になっても市民運動が野党と一緒になって闘う体制作りがさらに進むのではないか。

宇都宮けんじが1020代に多く支持されたことについて小中学校の給食無償化や都立大学の授業料半額、将来的に無償化、という政策などに関心を寄せてくれたのではないか。コロナ禍で、学生の5人にひとりが退学を考えいているという現状もある。政治は、自分たちの環境に影響がある、と気づいた学生が多いのではないか。

政治は特別な人のものではなく、一般の若い人が担うべき。自分たちが変えるという人が増えてくれば社会も変わる。都知事選がきっかけで若い人が政治に興味をもってくれたら、それはとても嬉しい。

後継者を育てることついて 「うつけんゼミ」を私はやっているが、そこから地方議員も出ている。今後も続けていきたい。日本は。市民運動の中からもっと、地方議会や国会に進出すべき。人権問題をあつかう弁護士も、反貧困の運動からも。韓国は活動家がどんどん議会に出ている。日本もそうなるべきだ。生活感覚に足場をおいている人たちから議員が生まれるべき。そして地方議会を変え、国政を変えていく。

運動が前進すれば必ずリーダーは中から生まれてくる。運動の底上げなくして勝つことは難しい。

しかし日本の政治を変えるには、あと70年くらいかかるだろう。運動には、それくらい長いスパンで見通すことが必要。

討論会がなかったことについて

小池都政の問題にもっと迫って、小池さんがイエス・ノーをごまかせないところまで問い詰めて明らかにしたかった。そしたら食い止められたかもしれない。

私が明らかにした都政の課題が都民に伝わったことはよかったが、小池さんの言質をとれなかった。「そんなことあったっけ」と、しゃあしゃあとカジノやるとか言い出しかねない。

公開討論や論戦があれば、有権者の投票行動に大きく影響する。また、公の場で言ったことについて、当選後、逆のことはしにくくなる。実際、2012年舛添さんは、選挙戦でカジノ反対と言ったため、知事になってからも、カジノを進められなかったという例もある。小池さんは、「稼ぐ東京」と言っているので、心配で。これまで以上にカジノ反対運動を進めていかねばならないと思っている。

 

ネット選挙について

小池さんは毎日のようにテレビ地上波に出ていた。露出の意味だと一人勝ち。それに対して私たちは街頭で訴えるしかない。小池さんは街頭に出る必要がなかった。ネットについては、私の選対は最大限の役割を果たしてくれた。だが、いまだに日本は、ネットよりもテレビ地上波のほうが強い。ネットの限界というのはある。

 

選挙のメディア報道について

「都知事選、盛り上がっていないけどどう思う?」という質問を受けるが、「盛り上げなかったのはメディアの皆さんですよね」と言いたくなる。現場の記者に言ってもどうにならないかもしれないが、メディア全体としてこういう問題があることは認識してほしい。

やはり、公職選挙法を抜本的に変える必要がある。公開討論をテレビで放送することを義務付けないと、テレビ局の自主判断で、やる・やらないを決めるのはよくない。選挙の問題を、視聴率でとらえていいのか。有権者に公平に情報を伝えることが大事。メディアと選挙の問題は議論する必要があり、課題がある。

 

今後について

17日間、私一人ではこれほど戦えなかった。市民選対と、政党や市民団体などの支援でここまでやってこられた。残念ながら当選できなかったが、運動とは、勝ち負けがすべてではない。この運動が次の選挙、社会のあり方を変えることにつなげていかなければいけない。

わたし個人はずっと都政を監視する運動を続けていきたい。

メディアの方、選対担当の方、密着取材ありがとうございました。好意的に報道していただいたと思っている。また機会があればお話したい。長期間ありがとうございました。