主な候補者の狛江での得票についてちょっと考えてみました。
■尾崎大介さんの得票について
◇現職2期目の尾崎さんの得票は10,977票。得票率30.1%で、ダントツの一位です。前回4年前より4,420票増やしています。
尾崎さんの選挙公報によると、「無所属」、「都民ファーストの会推薦」の候補であり、「私たちも応援しています」の欄では長友調布市長(高橋狛江市長の名前はない)、7人の調布市議、そして太田、吉野、山本の3名の狛江市議、また「東京生活者ネットワーク」の名前も載っています。
「離党した」とのことですが、実態的には民進党の応援を受けたと考えていいでしょう。
◇直近の国政選挙である、昨年7月10日執行の参議院選挙の比例代表で民進党が獲得したのが8,202票(按分票切り捨て)、得票率21.2%でした。このときの有効投票数は38,694票でしたので、今回都議選の有効投票数36,464票より6%多かったことになります。
民進党に投票した全員が今回、尾崎さんに得票したと仮定すれば、8,202×0.94=7,710票となります。尾崎さんの得票はこれを3,267票上回っていますので、支持を広げたことは間違いありません。
◇次に2年前4月の市議会議員選挙です。このときの有効投票数は31,779票でしたので、今回都議選の有効投票数36,464票より8.7%少なかったことになります。
尾崎さんを応援した太田、吉野、山本の3市議の合計得票が3,416票、民主党(当時)から立候補して次点だった候補を含めて4,248票。これに
1.087をかけると4,618票。それを6,359票も上回る得票でした。
■中島よしおさんの得票について
◇中島さんの選挙公報によると、「公明党公認」に加えて「都民ファーストの会推薦」を掲げ、「私たちも応援しています」の欄では小池都知事、長友調布市長、高橋狛江市長のほかに「作家 佐藤優」、「政治評論家 森田実」の名前も見えます。
◇公明党が昨年7月の参議院選挙の比例代表で獲得したのが3,603票(按分票切り捨て)。この時、公明党に投票した人全員が今回、中島さんに得票したと仮定すれば、3,603×0.94=3,387票となります。
今回、同氏の得票は7,999票であり、これを4,612票も上回り、2倍以上です。「緑の風」があったとしても、わたし自身も正直驚いています。
◇次に2年前4月の市議会議員選挙。全員当選した4人の合計得票は4,531票。これに1.087をかけると4,925票。それをも3,074票上回る得票でした。
■いび匡利さんの得票について
◇いびさんの選挙公報の「推薦」の欄には、「社民党狛江市議会議員」として市原さんの名前が載っています。政党としていびさんを応援するとの記述はありませんが、以下は社民党支持者の方がいびさんを支持してくれたと仮定しての話しです。
◇昨年7月の参議院選挙の比例代表で、共産党が獲得したのが6,356票、社民党が1,405票で合計7,761票。これに0.94をかけると7,295票になります。今回、いびさんが獲得した7,374票とほぼ一致します。
◇2年前の市議会議員選挙。5人全員当選を果たした共産党候補の合計獲得票は6,513票、市原さんが獲得した1,086票を合わせると7,599票となります。これに1.087をかけると8,260票となり、いびさんの獲得票を886票上回る数字になります。
■栗山よしゆきさんの得票について
◇栗山さんの選挙公報、「推薦します」の欄に国会議員6名とともに「狛江市議会 自由民主党・明政クラブ」が載っていますが、長友調布市長、高橋狛江市長の名前はありません。
◇昨年7月の参議院選挙の比例代表で、自民党が獲得したのが12,484票でした。これに0.94をかけると11,735票になりますが、栗山さんは8,497票、その72.4%にしかなりません。
◇2年前の市議会議員選挙。「狛江市議会 自由民主党・明政クラブ」あるいは「自由民主党」を標榜した候補は少なくとも8名(うち1名落選)、合計で10,102票を獲得しました。これに1.087をかけると10,981票となりますが、栗山さんの票はその77.4%にしかなりません。
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