予算要求共同運動

6月15日、10団体が要求書提出

こまえ社会保障推進協議会(こまえ社保協)は、「市民の皆さんの切実な要望・願いを来年度狛江市予算に反映させるため」、各市民団体に対して「各市民団体の予算要求書をご一緒に提出しましょう」と、予算要求共同運動への参加をよびかけました。

 この呼びかけに応え、4年目となる今年は、下記10団体(順不同)が予算要求書をとりまとめ、6月15日、合同で市長あてに提出しました。

◇こまえ社会保障推進協議会

共生のまち─狛江をめざす会

こまえ年金者の会

狛江生活と健康を守る会

新日本婦人の会狛江支部

◇東京土建一般労働組合狛江支部

調布狛江府中民主商工会

◇北多摩中央医療生協調布支部狛江班

こまえ派遣村

◇東京都教職員組合北多摩東支部狛江地区協議会

 

 以下は、6月15日に市長あてに提出した文書です。

2017年6月15日

 

狛 江 市 長  高 橋 都 彦 

                        狛江市予算に市民のねがいを!共同運動                                           (事務局団体=こまえ社会保障推進協議会

 

2018年度予算編成に関する各市民団体要望の提出について

 

 貴職におかれましては、ますますご清栄のことと推察します。市民本位の市政実現に向けたご活躍に敬意を表します。

 さて、私達の運動は市民団体が共に集い、それぞれの団体の“ねがい”が市の予算編成の中に反映されるように、一緒にとりくんでゆこうとするものです。このたび、別添のとおり10団体の要望書がまとまりましたので、提出させていただきます。

 貴職におかれましては、市民の“ねがい”の実現に向けて、ぜひ最大限のご尽力をいただけますよう、心からお願いいたします。

 併せて、以下の2点について要請させていただきます。

(1)要望の内容について、それぞれの所管部担当職員の方々には、ぜひ理解を深めていただきたいと考えております。そのために、私達から要望趣旨の説明をさせていただくとともに、所管部の見解をうかがう場の設定をお願いいたします。

(2)来年度予算案が固まり次第可能な限り早めに、文書をもって回答をいただけますよう、お願いいたします。

 

そして以下は、10団体の要求書を行政部門別に整理したものです。その全文掲載しますので、参考にしてください。


へのリンク10団体の予算要望項目の部門別整理


総務部門

市民生活部門

都市整備部門

福祉保健部門

医療・介護関係
おとしよりの福祉関係
生活保護など貧困対策関係

児童青少年部門

学校教育部門


総務部門  

 

◇「こまえ平和フェスタ」を市民実行委員会と狛江市との共催に戻し、必要とする経費を予算計上してください。(こまえ社会保障推進協議会)

 

◇戦争体験の風化を防ぎ、非戦・平和のメッセージを次世代に引き継ぐため、お隣の世田谷区にならい、仮称「狛江市立平和資料室」の開設を要望します。

昨年の貴職からの回答は、

「狛江市立平和資料室」の開設は考えていません。多くの幅広い方に参加していただける、さまざまな平和啓発事業を展開してまいります。

──とのものでした。

この事業は、「狛江市平和都市宣言」はもとより「狛江市第3次基本構想」に沿うものと考えます。「私たちがつくる 水と緑のまち」を掲げる同構想では、

「まちづくりの原則 」として 、

①市民参加と協働のまちづくり

②地域の魅力を高めるまちづくり

──の後に、

③平和を求め人権を尊重するまちづくり  平和な社会を実現するため、市民一人ひとりが地域社会の担い手であることを自覚し、差別や偏見のない人権を尊重するまちづくりを進めます。

──を掲げています。

市民の「自覚」を促すためには、戦争体験の風化を防ぐこと、つまり広島、長崎、沖縄でも強調されていますように、記憶と記録の伝承が課題となります。

また現在、新市史編纂作業が行われており、一定の資料が蓄積されている筈です。それをぜひ「平和資料室」(仮称)に活かしてほしいと願います。

 また、世田谷区立平和資料館の規模を要望しているわけではありません。「身の丈に合った」、狛江らしい「平和資料室」(仮称)を市民参加で検討してほしいのです。 

とりあえず来年度は、その内容や規模、そして設置箇所等を検討するため、公募市民による検討組織を設置してください。そのために必要とする最小限経費(消耗品・資料・通信の経費や講師謝礼など)を計上してください。(共生のまち─狛江をめざす会)

 

◇市民に事前の相談もなく、個人情報を警察に提供するという手法は容認できません。

前回の回答は「個人情報保護条例に則って必要な手続きを経た」「調布警察署と『特殊詐欺への注意喚起に伴う個人情報の取扱いに関する覚書』を締結した」としていますが、「個人情報保護条例に則った必要な手続き」とは何を指しているのか。個人個人に「情報を出してもよいか。どうしますか」と投げかけるべきです。それぐらい重要な問題だと思います。市が勝手に判断して進めてよいことではありません。市民目線の市政であってほしいです。(こまえ年金者の会)

 

◇市民センター北側の入り口を今まで通り開けてください。(狛江生活と健康を守る会)

 

◇市役所駐車場は、市民センター利用者や防災センターなど会議で利用する人に対しては無料とすること。(狛江生活と健康を守る会)

◇市役所駐車場を中央公民館利用者には無料にして下さい。中央公民館は、活動区分が午前3時間、午後4時間、夜間4時間となっています。そのため現在の1時間無料であっても、800円〜1,200円と高負担になり活動に支障を来しております。高齢者や活動のための用具の運搬など自動車の利用が必要な方たちもおり、公民館がもっと利用しやすいよう、活動時間内は無料としていただきたく再度要望いたします。(新日本婦人の会狛江支部)

 

◇公契約条例(法)の制定にあたり、検討部署を設置して下さい。

受発注者間の対等公正な取引には「適正価格」を媒介とする契約が必要です。適正価格とは、言わば「過不足のない価格」つまり高すぎず、そこで働く全ての労働者が「適切な賃金」を確保できることを前提に携わった業者が「適切な利潤」を得られる価格です。公共工事においては、「過」の部分は「上限拘束性」で保証されていますが、「不足」は、最低制限価格や低入札価格調査制度のみでは排除できません。下請け業者や労働者に低賃金のしわよせが及ぶ状況があるなら、実質的には適正価格は実現されていないことになります。

 公契約条例は、こうした価格を形成するしくみを作る条例で、受発注者間の契約について①労務報酬下限額を設定し、元請・下請問わず、この額以上の支払いを雇用者に義務付け、②元請にその支払いについての連帯責任を負わせる等、実効性確保の条項を盛り込むことを規定するものです。建設業では、労務費のウエイトが高く、削られた労務費を原資として実現する低価格をもって受注競争が行われてきました。自治体によっては業者数が激減し、地域インフラの維持、災害対策に支障をきたしています。労働者の賃金を適正水準以上に固定し、競争の対象から外すことでダンピングのない公正な競争が実現し、「適正価格」での受注が実現し、良質な公共サービスの実現と、地域建設業の維持発展につながります。現在、全国で18の自治体で採択・施行され、880の自治体で公契約法・条例の必要性を求めた意見書等が決議されています。目黒でもほどなく制定される予定です。当面、議会各会派の賛同を得て、自治体に公契約条例制定の検討部署を設置し、必要な予算を確保し、具体的に一歩踏み出すことを求めます。(東京土建一般労働組合狛江支部)

 

 

市民生活部門  

 

◇市民センターの改修にあたっては、市との協定に基づいて「市民センターを

考える市民の会」から提出された市民提案書を尊重して、計画を進めてくださ

い。(こまえ社会保障推進協議会)

◇市民センターの改築について検討案が出されると聞いていますが、狛江のすべての市民がいきいき暮らすための拠点として、長い目で見て重要な施設です。市民からの提案を活かし、多くの市民にとって使いやすい施設を作って下さい。(新日本婦人の会狛江支部)

 

◇市民施設の構造改善を進めてください。駄倉地区センターに夜間照明をつけてください。

前回の回答では「公共施設整備計画に基づき改修を行っていく予定」「施設主管課と調整しながら設計の中で決定」とありますが、利用する団体、市民の意見・要望も充分に聞いて計画を立てていただきたい。

駄倉地区センターの駐車場の夜間照明については昨年要望を提出後に小さな照明器具が取り付けられましたが、29年5月26日現在、その照明器具がなくなっていることを確認しました。

日照時間が伸びて今は夕方は明かるいものの、センター利用終了後の夜間は真っ暗です。小さな照明の時は明かりが足りず、自転車を間違えたり鍵穴がわからないといった状況もありました。駄倉地区センター駐車場に、早急に以前より明るい夜間照明を取り付けてください。(こまえ年金者の会)

 

◇市民の活動が保証される「市民活動支援センター」にしてください。

前回私たちは「印刷機、紙折り機、カッターの設置と部屋の間仕切り」を要望しました。しかし、回答には私たちの要望へ言及がありません。一貫して、「利用者の意見等を把握し、ニーズを踏まえた上で検討していきます。」というものです。そこでお尋ねします。

①施設設置以来今日まで、利用者の意見がどう寄せられたのか、その内容とそれに対する貴職の所見・対応を明らかにしてください。

②もし、利用者の意見・要望が皆無だったとした場合は、私たちの要望そのものについて、どう受け止め、どうする方針かを明示してください。(こまえ年金者の会)

 

◇市民が身近なところで日々の買い物ができるように、地場商店の育成・支援とともに新たな商店の誘致などに努めてください。

前回の回答は「意欲ある事業者に対する支援を通して、市内商店の活性化を図り、魅力を感じられるような商業環境の育成、支援に注力していきたい」というもので、私たちが要望した「身近な所にお店を増やしてください」という要望には答えていません。

買い物難民といえる地域を無くし、高齢者が自ら外出して、店頭での売り手との対話や商品選択の楽しさが味わえることは、心身の健康保持にも役立つのではないでしょうか。(こまえ年金者の会)

 

◇地方税の滞納処分に対して、地方税における換価の猶予制度など、納税緩和措置を滞納相談者および市民に知らせ、活用を図るとともに、滞納相談者とは十分相談し、生活困窮からくる生活保護の活用や、多重債務など、滞納原因の解決に向け、関係各課と連携して取り組むことを要望します。(調布狛江府中民主商工会)

 

◇直近5年間の融資あっせん制度の利用状況を教えてください。(調布狛江府中民主商工会)

都市整備部門  

 

◇3・4・4号線や3・4・16号線など道路計画については、事業の必要性

を含め住民参加で抜本的に検討してください。(こまえ社会保障推進協議会)

 

◇水道道路の危険性に対して、当面の対策を是非考えて下さい。(新日本婦人の会狛江支部)

◇水道道路の歩道を早く拡幅してください。

 前回の回答で「約8mの幅員を16mに拡幅」「歩道の幅員の確保をすること等」について「東京都と狛江市が必要な協議を行っている」とのことです。これまでの協議の内容概略と、実現に向けての準備が遅滞している理由とともに、早期整備への市の方針を示して下さい。

水道道路は車両の往来が多く、自転車利用者・歩行者にとって危険度が高く、過去に重大な人身事故が発生。現在も事故発生の可能性が高いので、安全確保対策は一刻も猶予できない課題です。「都民ファースト」を標榜する現都知事に対し、平成37年度までにという方針を大幅に前倒しするよう強く申し入れてください。(こまえ年金者の会)

 

◇こまバスの増便を是非考えて下さい。

現在の1時間に約2本の運行では利用しづらいので、乗車率を上げるためにも増便をお願いします。(新日本婦人の会狛江支部)

◇こまバスの運行を相互交通にするために、運行本数を維持したまま相互交通にすることで、反対側のバス停の設置費用の予算化だけで利便性の確保ができます。(狛江生活と健康を守る会)

 

◇小田急バスの減便(調布-渋谷間)を元に戻すよう狛江市として、強力に要

請・交渉してください。

前回の回答は「今後の状況については注視していきたいと考えています。」と

いうもので、市民の願いを一顧だにせず、行政は小田急バスのやることを「注視する」だけになっています。市民の願いに目を向けそれを実現する自治体として、市民の側に立ち、再度要請してください。(こまえ年金者の会)

 

◇公衆トイレ、公衆電話、郵便ポスト、などの設置を進めてください。

前回の回答は「狛江市おトイレマップを作成しています」というものですが、

市役所ロビー案内所、市民センターに問い合わせても該当するものがありませんでした。作成しているのなら市民の目の届く分かりやすい場所に置いてください。

住居表示などを街中で時々見かけますが(駅前の公共施設案内、道路交通課

で出している駐輪マップなど)、その立て看板に市内のトイレ地図を書き込んでもらえないでしょうか。

「公衆電話や郵便ポストは、民間事業者の判断による」との回答ですが、市

民から要望が出されているのですから、市民生活の向上を図るという自治体の役割から考えて、民間事業者との窓口を開き市民の要望を伝え実現に動いてください。市民の思いを大切にしてください。(こまえ年金者の会)

 

◇高齢者・若者・子どもたちが、気軽につどえる施設を設けてください。市内の空き家を借り上げるなどして、小学校区単位で最低1ヵ所を確保してください。

前回の回答は、私たちの要望そのものについては言及されていません。「こまえくぼ1234」の設置とその運営の状況は“前進”と評価していますが、設置備品などについては別項で改善要望を提起していますので、真摯な検討を望みます。

さて、世代間交流を活発化するに当っては、高齢者・障がい者・若者・子どもたちが集い易い場所であることが必要と考えます。その点に着目した施策展開に向けて、「空き家を借り上げる」「「小学校区単位で」などの私たちの要望に対する貴職の見解を明らかにしてください。(こまえ年金者の会)

 

◇市の“遊歩道”には、樹木の繁茂によって見通しの悪い場所、夜間に真の暗

闇になる処が少なからず存在し、ひったくり、性犯罪などの危険が憂慮されま

す。市としてしっかり調査し、適切で迅速な対応をしてください。

前々回の回答は「市内の遊歩道については、樹木せん定や除草、清掃などの

維持管理をし、快適な利用ができるよう努めております。利用者の死角となる場所や、路面の不陸については、順次対応してまいります。」というものでした。私たちはこれを見守ることとして前回は要望しませんでしたが依然として「適切で迅速な対応」は不十分と言わざるを得ません。(こまえ年金者の会)

 

◇以下、東京都に対しても要望をおねがいします。(狛江生活と健康を守る会)

△都営住宅の継承は一親等の同居家族まで拡大してください。

△都・入居者の若返りを進めること。

△都営住宅商店の目的外使用をやめさせ、商店街を確立してください。

△既存居住者の風呂の入れ替え費用は東京都で負担してください

 

◇リフォーム助成制度を再開して下さい。

地元に本店を置く建設業者(下請けも含む)が施工する、市民の住宅(店舗等含む)のリフォーム工事を行った場合に、施主に工事費の一定額(率)を助成する住宅リフォーム助成制度を再開してください。現在、耐震工事と合わせて実施する住宅リフォーム助成という括りがあると思いますが、費用が多額になることや、専門の資料などの添付を専門家に依頼すると、助成金が相殺されてしまい、その文書の難しさから耐震工事そのものを控えてしまう施主さんが増えていると聞きます。その点、リフォーム助成に関しては、私どもの団体、東京土建のまちづくりセンターでも扱っていますし、定期的な住宅相談もありますので、気楽にお使い頂けると思います。ぜひ制度の再開と継続的な予算化をお願いいたします。(東京土建一般労働組合狛江支部)

福祉保健部門  

【医療・介護関係】 

 

75歳以上の高齢者の医療費を無料にしてください。(狛江生活と健康を守る会)

75歳以上の医療費本人負担の無料化については、導入による早期発見・早期治療により重症化を防いで医療費全体の削減につながることが期待されます。75歳以上の医療費本人負担について、当面、低所得者から軽減、無料化を始めてください。(北多摩中央医療生協調布支部狛江班)

 

◇国民健康保険の広域化にあたっては、市民の負担(国保税)が増加しないようにしてください。(北多摩中央医療生協調布支部狛江班)

 

◇市内中小市内小規模事業者の営業と生活は困難を極めています。そんな中すすめられている国保広域化に伴い、保険料の負担増も予想されています。生活を脅かす国民皆保険制度であってはなりません。国に対して国庫負担の引き上げを要望してください。(調布狛江府中民主商工会) 

 

◇子どもの医療費無料制度は、多摩格差の一つとなっています。所得制限の撤廃と対象年齢を18歳までにするよう段階的にとりくんでください。また、このことを東京都に強く要請してください。(北多摩中央医療生協調布支部狛江班)

 

◇非正規雇用の拡大に伴い、健康診断を受けられない市民が増えています。市民全体の健康水準を確保するため、健康診査の対象を若年層(1639歳)に拡大してください。(北多摩中央医療生協調布支部狛江班)

 

◇特定健診および健康診査の項目に認知症を加えて、早期発見、早期治療につなげるしくみを作ってください。(北多摩中央医療生協調布支部狛江班)

 

◇介護保険の総合事業については、利用者が従来のようなサービスを受けられるように、事業者への報酬単価の引き上げを図ってください。(北多摩中央医療生協調布支部狛江班)

 

◇補聴器・老眼鏡の購入は、保険対応にしてください。(狛江生活と健康を守る会)

 

◇国に働きかけてください。家事援助サービスは一回60分に戻してください。(狛江生活と健康を守る会)

 

 

おとしよりの福祉関係 

 

◇現行の年金制度とその運用の実態・問題点を、私たち年金受給者の実情を踏まえて、国に対し抜本的な改善を要望してください。

①安心の老後を保障するため、男女区別なく、全額国庫負担の「最低保障年金制度」を早急に実現してください。

現在の日本では基礎年金のみの受給者が1000万人以上、女性の多くが基礎年金のみでそのうち一番多いのが月額3~4万円です。多くの高齢者が経済的に追い詰められぎりぎりの生活です。この低年金無年金をどう解決するかが問われているのです。

最低保障年金を男女区別なく土台部分として導入し、その上に収入に応じて納付した保険料に見合う年金を二階部分とする制度を要求します。経済同友会など財界も以前からこれを提案しています。2008年当時日経新聞や種々の団体がこの仕組みを提案しました。主な財源は応能負担の税収とし、現在の基礎年金の国庫負担分と企業負担分も最低保障年金の財源の一部とします。当面、基礎年金の国庫負担部分3.3万円をすべての無年金・低年金者に支給してください。最終的には全国民に8万円程度を要求します。

②国民年金の保険料納付期間の延長と年金支給開始年齢のさらなる引き上げをやめてください。

私たちが長年要求してきた年金受給に必要な加入期間の10年への短縮は実現しましたが、10年で受け取れる額はわずかなものです。

誰でも分け隔てなく健康で働く意欲のある高齢者に就労機会の保障と収入の保障があってこそ、保険料を払いながら働き続けることができます。その分は通常の年金に上乗せすれば済むことです。

高齢期になって健康の問題もあり誰でもがいつまでも働けるわけではありません。受給開始年齢のさらなる引き上げは生活そのものを破壊してしまいます。やはり延長なしの制度で生活できる年金を保障することこそが基本なのではないでしょうか。

③これ以上の年金引下げはやめてください。年金引き下げのしくみ「マクロ経済スライド」は廃止してください。

今年の改悪でマクロ経済スライドが適用されなかった年の分は次年度に持ち越すこととなり、毎年1%程度が確実に引き下げられていきます。更に物価が上がっても給与が減ったら年金が下がる仕組みも導入されました。

これでは低年金にあえいでいる高齢者にとどまらず若者たちの年金もさらに引き下げられたものとなり、将来の生活設計も台無しにしてしまいます。年金削減によって実現する「持続可能な年金制度」は将来世代が高齢期になった時の生存権を保障できる制度ではありません。

「将来世代」のための「年金削減」はごまかしです。「マクロ経済スライド」の廃止を要求します。

④年金支給は2か月ごとではなく毎月行ってください。

通常、生活は1カ月単位で計画し消費しているのですから、月単位支給が当然ではないでしょうか。給与も月単位で支払われ、生活保護費も毎月支給されています。年金だけを遅らせることはやめてください。

⑤社会保障財源は、消費税ではなく、大企業や富裕層に適切な負担を求め、無駄な公共事業や軍事費を減らすことで確保し、株式投資での運用もやめてください。

消費税増税は社会保障財源の為とされましたが、「改善」に使われるのは約1割、大半は景気対策を口実とした大型公共事業や大企業の税負担を軽くするために使われています。また、軍事費は安倍政権になってから5年連続で増え続け、2017年度は5,1兆円にもなりました。こうしたお金こそ社会保障に回すべきです。

そもそも消費税は収入の少ない人ほど負担が重く、輸出大企業は莫大な輸出戻し税を受け取るという究極の不公平な税金です。これは社会保障財源としては最もふさわしくない税金です。

 大企業・多国籍企業と富裕層に社会的責任を負わせ、負担能力に応じた税金や社会保険料を財源に、必要なところに所得を配分しなおす(所得再分配)ことで財源は生み出せます。

また年金積立金は株式などの変動が大きくリスクの高いものではなく、せいぜい債券などに限る必要があります。多すぎる積立金も問題です。少しずつ切り崩して年金支給に充てれば現役世代の負担も少なくて済みます。(こまえ年金者の会)

 

 

生活保護など貧困対策関係 

 

◇住民生活に最も近い基礎自治体の首長として、生活保護基準引き下げの撤回、復元を政府に強く求めていただけますよう、貴職の実行力・行動力に期待しつつ要請いたします。

 昨年の貴職からの回答は、「法定受託事務ということで、狛江市として、国へ声を上げることは考えておりません。」とのことでしたが、私達も国の定めた基準を超えた対応を求めているわけではありません。間近で受給者と接している基礎自治体として、あらゆる機会をとらえて政府に意見を挙げてほしいという、ささやかな要望であることをぜひご理解ください。(こまえ派遣村) 

 

◇国に働きかけてください。生活保護の老齢加算を復活してください。(狛江生活と健康を守る会)

 

◇生活保護の医療券を医療証方式にしてください。(狛江生活と健康を守る会)

 

◇生活保護費の過支給については、最低限度の生活を維持することができなくなれば、憲法違反状態となります。狛江市の実態を改善してください。(狛江生活と健康を守る会)

 

◇ケースワーカー1名につき被保護世帯80ケースの配置基準を遵守し、担当職員の増員を図るよう引き続き努力してください。(こまえ派遣村)

 

◇被保護者に対する就労指導についてこの間、本人の健康状態、体調、雇用環境等を充分に考慮しておこなってください、旨の要望を提出し、貴職から「被保護者の方の就労支援は、ご本人の健康状態を加味することは当然のことであり、社会的自立の観点も踏まえ、一律的な指導をすることはありません。ご本人の意思も尊重しながら、就労支援を行っていきます。」との回答をいただきました。

年齢等による一律的な指導ではなく、個々人の状況を充分に考慮した、人に優しい就労指導のために引き続き努力してください。(こまえ派遣村)

 

◇勤労収入の特別控除の復活を、政府に対して働きかけてください。

昨年の貴職からの回答は、「被保護者の就労収入の控除につきましては、特別控除は廃止されたものの、基礎控除の引き上げと勤労控除への一元化が図られ、制度が簡素化されました。また、平成26年度には就労自立給付金の制度が創設されており、被保護者の方の自立に向けた就労施策が図られております。/よって、被保護者の特別控除の復活を国に働きかけるということは考えておりません。」でした。

しかしながら、就労できている当事者会員の皆さんの感想は、特別控除廃止によって「働き甲斐を減じた」というものです。また、就労自立給付金は、生活保護制度利用廃止時の制度であり、勤労控除とは性格を異にします。

勤労収入の特別控除の復活を引き続き要望します。(こまえ派遣村)

 

 

児童青少年部門  

 

◇公立保育園の民間委託はしないでください。(狛江生活と健康を守る会)

 

◇今年4月から新たに保育園が増設され、来年度以降も増設の予定と聞いておりますが、それでも待機児が出る現状です。女性が安心して子育てしながら働き続けることが出来るよう、また子どもの発達が保障されるよう、認可園の一層の増設をお願いいたします。(新日本婦人の会狛江支部)

 

◇認証保育所の保育料の補助金を増額してください。(狛江生活と健康を守る会)

 

◇就学援助制度の支給基準を引き上げてください、また、入学支度金は事前支給としてください。(狛江生活と健康を守る会)

 

◇給付型奨学金の要件を緩和して、誰もが受けられる制度にしてください。

給付型奨学金制度の要件を緩和し、一定の所得のある世帯も対象にした制度に改善し、誰もが受けられる制度へ向け、国に働きかけてください。(狛江生活と健康を守る会)

 

◇北部地域児童館の建設を急いで下さい。(新日本婦人の会狛江支部)

 

 

学校教育部門  

 

◇東京都に対しても要望をおねがいします。

35人学級を実現してください。また、クラブ活動による教師の負担をなくすこと、子供の健康を考える必要もあるのではないかと思うので改善をして下さい。(狛江生活と健康を守る会)

 

◇学校消耗品費の予算の10%増額。

昨年度も同様の要求を出しましたが、「研修等で・・・。」との回答でした。現実は、ボールペンなども数をそろえるために、「安いもの優先にそろえている。」というのが現実です。予算の使い方の研修のみでは、対応できないものと思います。節約も限界が現場の事態です。(東京都教職員組合北多摩東支部狛江地区協議会)

 

◇コピー機・拡大君を最新の機種に変更をお願いします。

現在のものは、機能的にも旧式になり、繰り返しメンテナンスをしても故障が多く発生するので。(東京都教職員組合北多摩東支部狛江地区協議会)

 

◇プール水をシーズン中に一回は換水してほしい。

これまでは、塩素濃度を一定にすることで、藻の発生を防いできたわけだが、もともとの水が汚れている中では、塩素濃度の調整だけでは、安全・安心に限界がある。新しい水に一回変えるだけでも、汚れを防ぐことに有効である。(東京都教職員組合北多摩東支部狛江地区協議会)

 

◇給食関係の洗浄機が故障しがち新しいものに変えてほしい。

メンテナンスも高額で、この際に新しくした方が、予算的にも節約になると思われるので。(東京都教職員組合北多摩東支部狛江地区協議会)

 

◇教職員の多忙化の実態を狛江市として把握するためにも、市教委の責任で、勤務時間調査を実施し、勤務時間短縮のための具体的な手立てを明らかにしてほしい。

組合としては、全都の教職員の調査を行い、なにを減らしてほしいのかを明らかにしてきた。市教委の責任で、狛江の実態も確認し、具体的な手立てを考え、実効性のある方策を明らかにするときだと思います。(東京都教職員組合北多摩東支部狛江地区協議会)