みなさん今日は。暑い中をありがとうございます。
僕はこの狛江に30年余り、教員として仕事をさせて頂きました。その中で思い出話になるかもわかりませんが、ちょっとお話しをさせて頂きます。
何はともあれ矢野さんが市長を降りられるということで、これは困ったな、残念だな、これでひょっとしたら狛江市政がダメになるんじゃないかと心配していました。ところがなんと全くその心配を吹き飛ばしてくれたのが田辺さんの立候補声明です。田辺さんが矢野さんの市政を引き継いで、これからさらに狛江の市政を前進させるという決意で立候補されたこと、大変ありがたく思うし、狛江の未来は万全だなというふうにも感じているところです。
30数年前に狛江に足立の方から転勤して来たのですけど、その当時の教育の状況はひどいものでした。みなさんご存知だと思いますけど、今の政治は、やっぱり目先のことに金が使われている、それが一番の問題で、本当に大事なところ、本当に大切なところに目を向けないそういう政治が横行している、そういう風に感じております。教育はすぐには成果が出て来ません。実際に成果が上がって来るのは、「教育、国家百年の計」と言われますが10年後、20年後、50年後と、ずーっと将来に亘って効果が徐々に表れてくるものなので、国にしてもどこにしても多くは教育の予算というものを最低限しか保障しないんです。そういう中でみんな苦労しながら子供たちのために教育の仕事をしていくというのが現状だと思うんです。例にもれず、狛江に来たときには理科の実験道具を揃えるにも苦労するようなそういう劣悪な状況だったですね。狛江市は三多摩の中でも下から数えた方が早いような教育予算の配分の仕方でした。私は組合の仕事をやっていたんですが狛江市に対してこんなことでは困ると、ずーっと教育の改善のための努力をしてきたつもりです。そういうときに矢野市政が誕生して、次々と問題点を克服することが出来るようになったのです。
例を少し挙げますと、学校の図書の問題。その当時は多摩の中では日野市が学校の図書館に図書司書を全校に配置しておりました。日野市しか無かったんです。そういうときに、狛江市は子供たちのために図書司書を置かなきゃいけないということで、日野市に次いで2番目に配置をしてくれたんです。すぐに日野市は革新市政が替わってしまいまして、全校配置を止めてしまったので狛江市がそのときは唯一になったんです。全都的にも先がけた対応が矢野市政の下で進められてきたということです。今ではですね、全校インターネットで全部繋がれていまして、中央図書館とネットワークが出来ていて、それぞれの学校の図書の在庫状況だとか、中央図書館にどういう本があるのかとかそういう一切合切が手に取るように判る。理科や社会やそれから総合学級なんかでは、実際には「調べ学習」というのが必要なんですが、そういうときにも、ある学校で、じゃあ江戸時代のことを調べたいと言うと、パソコンを通して全部のところに請求が行って、全校に置いてあるいろんな参考資料が一箇所に集められてその学校が利用できる、というようなシステムも出来ていまして、教育を進めていく上で、いま非常に有効になっています。子どもの読書離れが盛んに言われていまして、小学校低学年では1月に9冊位ですかね今は、それが中学校、高校になると激減するというような状況になっているようですけど、狛江市はこの司書を中心に図書教育、学習がかなり進んでいまして、本当に子供たちの読書力が増加しています。このようにちょっと目では一体どんな効果があるのかというところにきちんと対応して予算をつけていく、人員を配置していくそういったことが非常に重要だということをこの例を取って見ても明らかになるんじゃないかと思います。
それからもう一つ、普通教室のエアコン施設がいよいよ今年度中に小中全校で実施されることになった訳ですけど、数年前までは猛暑の中でも汗をタラタラ垂らしながら授業をしたり、受けたりするという状況がありました。こんな状態ではどうしょうもないと、大体自分達の家庭、役所どんなところを見てもエアコンのない、そういったところはほとんどない訳です。そういう中で、何で子供たちは暑苦しい中で授業をしなければいけないのか。中にはこう言う人がいます。「それは鍛錬の一つだ」、冗談じゃないですよね、鍛錬するんだったら自分の家でも役所でも一切合切そういった苦労を続ければいい訳ですけど、これから将来を担う子供たちが苦労しながら学習しなければいけないそういういわれはない訳です。そういうところからなんとかして欲しい、確かにお金はかかります。狛江市は財政が厳しい中で止むを得ず当面の凌ぎとして天井から掛ける大型の扇風機を各教室全部に2機づつ配置するというのが行われました。これで大分違ってきたんですね。ご存知だと思いますがとくに子供たちは体温が高いのです。そういう子供たちの体温で蒸し風呂のようになっている教室に扇風機で涼しい風が送り込まれるというところで子供たちの勉強意欲も大分上がって来たように思えます。そいう取組みがずーっと重ねられて来て、今度、エアコンの設置となったんですが、ここで大きな役割を果たされたのが田辺さんです。暑い最中に4中に出かけて行って、校長先生たちとも面談をするのですが、各教室に入って温度計で教室の温度を測り、そして大体35度位になっていたんじゃないかと思うんですけど、こういう暑い中で授業を受けているんだということを議会や市長に対して申告をし、そして今回の全校エアコンの配置にこぎ着けたという努力があった訳です。このように足で歩き、そして目で確かめ、そして具体的な提案をして政策を実現していくというこの能力は、これから市長さんになられたときにも大いに発揮出来るのではないかと思って期待しているところです。
時間の関係で余り言えないんですがもう一つ、給食の問題。中学校の給食が今進められています。もう十数年になりますが、中学校に全校直営の学校給食を作りたいということで、多くの父母の皆さんたちが一緒になって署名活動もしました。そういうのを受けて市としてもこれは大切な取組みなんだということで給食の完全実施ということを目指して努力をされて来たんですけど、やはり施設・設備の関係、予算の関係そういったところからなかなか実現が難しかったので、現在はお弁当を中心とした給食の形になっております。でも間もなく元7小の跡地に給食センターを作り、そこから栄養の面、暖かさの面、味の面そういったことを考えた給食が実施されるという段取りになっています。これも田辺さんが市長になった上でその実現が可能になって来るんじゃないかという風に期待しているところです。
とくにですね、栄養士の問題があるんですが、東京都の基準では2校に一人、都から栄養士が配置されるという制度になっているために、狛江では8校ということでありますが、2校に一人ですから4人で8校を見る、具体的には一人で二つの学校を見る、そういうことがありましたので、大変給食を実施する上では困難でありました。発注から何から全部で一人で二つの学校の分をやる訳ですから。でも全校に市の職員としての栄養士さんが配置されることになり、一校一人の栄養士さんが給食の指導をされることになりました。お蔭で地元産業のいろいろな新鮮野菜を取り入れたり、季節、季節に合った給食の献立を立て、子供たちに支給するこということで、子供たちは暖かくて、栄養価があって楽しい、そして美味しい給食を取ることが出来るようになりました。余談ですが、狛江の給食が美味しいということを聞きつけたある教員が、狛江は給食が美味しいから転勤して来たんだということを漏らしていた人がいたんですが、その位狛江の給食は充実されてきたんじゃないかと思います。
時間がないということですのでいくつか今お話ししたことに戻りますけど、とにかく今までこうやって細かなところに配慮した予算、金がなくてもやりくりをしながら手を付ければ出来ないことがないということを矢野さんは示してくれたと思います。こういう政策を今度田辺さんが引き受け、さらに市議補選に立候補する絹山さんが一緒になって議会の方からバックアップしていく、こういう体制が取れればこの狛江市政は盤石の体制が取れるのかなという風に感じております。そういった意味で矢野さんの後を引き継ぐ田辺さん、そして「豊かな会」として矢野さんをずっと支えてきた絹山さんが、田辺さんを支える意味でも市議会議員になって欲しいと思います。
是非二人三脚、二人ともども当選するようみなさんの力添えをお願いしたいと思っていいます。是非みなさん、よろしくお願い致します。お騒がせ致しました。ありがとうございました。
矢野市政で抜本的に向上した学校教育、
田辺さん・絹山さんでさらに発展を
2012/6/2 元狛江市小学校教員 坂本昭雄